DEARS 花言葉物語 青の季節
昔々のお話しです。ある秋の終わり、オズノという男が日光の山奥を歩いていました。オズノは山で修行する行者でした。町や村を通り過ぎ、険しい山道をいくつも越えて歩きながら修行していると、貧しく粗末な家ばかりが目に入ってきます。 「ああ、可哀相に、あの家もこの家も、病気で苦しんでいる人ばかりだ。どうしたら、皆さんを救って差し上げられるのだろうか。」 貧しい人達は食べるものはあっても薬を買うお金はないのです。オズノは行者ですから、もっと修行をして、仏の道を極めたら、病人を救うことができるのだろうかと考えますが、 「きっと、どんなに祈っても、病気を治すことはできないでしょう。やはり、医者でもない私にしてあげられることはないのだろうか。」 ため息をつきながらオズノが山を登っていると、目の前に兎がやってきて、頻りに地面の匂いを嗅いていました。不思議に思って、オズノが兎を見つめていると、兎はまやして地面を穿り、草の根を掘り起こしました。 「兎さん、 根っ子なんか掘り起こして、一体どうするつもりなのですか。」 オズノが尋ねると、兎は 「これは竜胆の根です。秋の始めに美しい紫色の花を咲かせるから、人間は花ばかりを愛でるけど、私にとっては、花より根っ子のほうが大切なのです。竜胆の根っ子には、病気を治す力がある。だから、私はこれを病気の子供たちの所に持っていくのですよ。」 そういうと、兎は竜胆の根っ子を銜えて走っていきました。兎の言葉を聞いたオズノは兎の病気が治るなら、皆の病気も治るかもしれないと思い、竜胆の根を持って村へいきました。オズノが竜胆の根を煎じて、病人に飲ませると、皆すぐに元気を取り戻したのです。この根っ子があれば、病気を治すことができる。だけど、よく効くからといって、全部取り尽くしてはいけないよ。来年も再来年も、竜胆が花を咲かせられるように、何本か残しておきなさい。それから、年月が過ぎ、日光に近い二荒山では秋が来るたび、竜胆が咲いて、人々は今も根っ子を集め、薬草にしています。あの時、オズノが見た兎は二荒山に奉られている神の化身だったと伝えられているのです。 以上、二荒山に伝わる竜胆の物語でした。
这是很久很久以前的故事了. 秋末,有个叫オズノ的男人朝日光的深山里走去.他是在山里修行的行者.走过街道村子,不论多么艰险的山都能翻越边走边修行.看见的净是破旧简陋的房子. "啊,真惨,每户人家都在受疾病的煎熬.怎样才能救救大家呢?" 贫穷的人就算有吃的也没有买药的钱.是行者的话就更加该刻苦修行,弘扬佛法.想想有没有拯救病人的方法. "无论怎样祈祷,病都不会自动治好的.不是医生的我怎么也办不到吧." オズノ边叹气边上山,看见跑来一只兔子,一直在嗅地面.オズノ觉得不可思议,就盯着兔子看,兔子穿过地面,挖起草根来. オズノ问道"兔子,你挖草想要做什么呢?" 兔子说"这是龙胆的根.初秋开放的美丽紫花,人只知道赏花,对我来说.根可比花重要多呢.龙胆的根有治病的良效.所以啊,我就拿它给生病的孩子治病." 说着,兔子就衔着根跑走了.オズノ听了兔子的话,心想既然能治好兔子的病,那大家的病也许也能治好吧,就把龙胆的根带回了村子里. オズノ把龙胆煎汁给病人喝,结果大家病马上就好了.有龙胆根的话,病就能治好啦.虽说龙胆治病有奇效,但也不能采绝了,为了明年后年都能有龙胆花开,怎么说都要留下几株.岁月流逝,每当秋天来到日光临近的二荒山时,龙胆开花时节,人们也来采集龙胆做为药材. 那时オズノ看见的兔子听说是二荒山供奉的神仙的化身. 这就是二荒山流传的故事.