日本にも住んだ経験がある日本語上級者が先日突然やってきて「先生、この 近くにおいしいランチのお店があります。食べに行きませんか」と誘われた。「そんな急に、ダメだよ。女房が作ってくれた弁当があるから・・・」と断ったの だが・・・。すると彼はニヤニヤしながら「奥さんに作ってもらった弁当でしょう」と言い返してきた。

前几天,一个曽在日本住过、日语很好的人突然来找我,并邀请说:“老师,附近有家很好吃的午餐店,我们去吃吧”。“不行啊,太突然了。我老婆给我做了便当呢……”我拒绝道……然后他笑着答道“是夫人给你做的便当吧”。

そして思わず昔の授業を思い出して二人で笑ってしまった。確かに「女房が 作ってくれた」と「女房に作ってもらった」ではちょっと意味が異なる。彼がまだ 中級レベルのときこの「あげる、もらう」いわゆる授受動詞がなかなか理解出来ずかなり厳しく教えたのであった。「おまわりさんに教えてもらった」と「おまわりさんが 教えてくれた」、こんな例文を使って、いずれも感謝を表す表現だが、自分から おまわりさんにお願いした場合は「教えてもらった」のほうがいいですよと教えた のである。確かにこの違いは日本人にしてみれば容易だが学習者にはややこしい。

于是两人不禁想起以前上的课,都笑了。确实,“女房が作ってくれた”和“女房に作ってもらった”意思多少有不同。他日语水平还在中级程度时,怎么也无法理解“あげる、もらう”这组所谓的授受动词,我费了好大劲儿教他。“おまわりさんに教えてもらった”、“おまわりさんが教えてくれた”,以这两个例句,我教他两个句子都表示感谢,不过在自己有求于巡警时“教えても らった”更好。确实,这个差异就日本人来说很容易,但是对学习日语的外国人来说就很麻烦了。

「だから・・・、先生の場合は『作ってもらった』のほうが正しいのでは・・・」である。「うるさいな、そんなことどうでもいいの・・・」とちょっと怒りながら、でもこんな冷やかしも出来るほど上達したようでとてもうれしい気持ちになった。

“所以,老师的情况还是用‘作ってもらった’才对吧…”“罗嗦,这种儿东西怎么都行…”我有点生气地说,不过也因为他日语都进步到能开这种玩笑的地步了,而心情非常愉快。

そしてさらにこんな質問が・・・、「先生はよく『女房』や『家内』を使いますが、どんな違いがありますか」である。うーん、これには大いに困ってしまった。自分ではほとんど意識していないのだから・・・。もちろん初級レベルの生徒にはまず「妻」を教える。そして会話をするときもちゃんと意識して「妻」という単語を 使うのだが、上級者と話すときはほとんど意識せず・・・確かに「家内」や「女房」 さらに「かみさん」なども使っているような感じがする。

然后,还有这么个问题……那就是“老师常说‘女房’、‘家内’这些词,有什么区别呢?”嗯——这还真是让人犯难的问题。因为我自己几乎从来没注意到这些问题……当然对于日语初级的学生来说,我还是先教“妻”。而跟初学者对话的时候还会有意识地用“妻”这个词,跟高阶学生说话时就几乎不注意了……我也觉得自己确实常用“家内”、“女房”甚至“かみさん”等词汇。

これらの単語は世代や個人差によって感じ方がどんどん異なってきている。語源などにも影響を受けて「家内」や「女房」に違和感を持つ人もいるであろう。

由于不同年龄以及个人差异,对这些词汇的理解也多有不同。还有的受语源等的影响而对“家内”“女房”有不协调感的人。

私の場合は彼に質問されて改めて意識してみると一般的には「妻」を使っている。そして親しい目上の方などには「家内がお世話になっております」などと「家 内」を 用い、仲間や若い人にはちょっとおどけて「女房」などと言って何となく使い分けて いる気がする。また日本では「ワイフ」と言うと何となくキザな感じに聞こえていたが、ここバンクーバーではごく自然であり、最近は「ワイフ」も使うように なってきた。

我的情况的话,给他这么一问,意识到通常是用“妻”。而对关系亲密的上级等人则使用“家内”,比如“家内がお世話になっております”,对朋友及年轻人等则随便用“女房”等,反正有种区分使用的感觉。此外,在日本说“wife”的话,总有种装B的感觉,不过在温哥华则感觉相当自然,最近我也开始用“wife”了。

そして「夫」に関しても「旦那」や「主人」に昔の意味から判断して違和感を持つ 人も多いと思う。でもこれらの言葉は本来の意味と違った使われ方をしている 典型的な例であり、使う本人の感じ方で使い分ければいいのであろう。

再来说“夫”,比如“旦那”“主人”等由古代的意义来判断,也有很多人感到不协调的吧。不过这些都是用法跟词语原本的意思相左的典型例子,只需根据本人感受来区分使用即可。

彼からさらに「山の神」や「宿六」はどんな意味ですかと質問されないことを 祈りつつ・・・。

我祈祷他不会再来问我“山の神(也是“老婆”的一种说法)”和“宿六(当家的、老爷)”这些词是什么意思……

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