日本語の一人称はバリエーションがいっぱい
日语第一人称的变化繁多

日本語の一人称、話し手(書き手)自身を表す代名詞は、「わたし」「ぼく」「おれ」「わし」「おいら」など、年齢や性別地域によってたくさんのバリエーションがあります。例えば、男性が「ぼく」を使うか、「おれ」を使うかで受けるイメージは随分変わるでしょう。一人称代名詞にこれだけ多くの種類がある言語は、日本語だけです。英語の場合、一人称代名詞はすべて「I」なのです。
日语中的第一人称,表示说话人(作者)自身的名词有「わたし」「ぼく」「おれ」「わし」「おいら」等等,根据年龄,性别,地域的不同会有多种变化。例如,男性使用「ぼく」或者「おれ」,给人的感觉是完全不一样的。只有日语的第一人称代词才会有多种变化。英语的话,第一人称代词全都是「I」。

翻訳に役立つ役割語の知識
有助于翻译的角色语知识

しかし、『ハリー・ポッター』シリーズや『ロード・オブ・ザ・リング』といった海外小説や映画の日本語訳では、年をとった魔法使いが「わしは知っておるんじゃ」のような、特徴的な言葉使いをしています。しかし、話している英語のなかに、老人に特徴的な言葉使いがあるわけではありません。「I~」と言っているところを、「わし」という一人称を使って翻訳しているのです。このように登場人物のキャラクターを特徴づけるために、フィクションのなかで使われる言葉を「役割語」と言います。役割語には特定のキャラクターのイメージを強める働きがあるので、海外小説や映画を日本語に訳す翻訳家が、観客がより自然にストーリーのなかへ入っていけるように、キャラクターの役割を考えて、それにふさわしい言葉をあてているのです。このように、よりわかりやすい表現で翻訳するために、役割語の知識が役に立ちます。
但是,在《哈利波特》系列,《指环王》等外国小说及电影的日语版本中,经常会出现一些颇有特点的语言,像什么老巫师说「わしは知っておるんじゃ」(我知道)。但是在英语原版中,并没有使用带有老人特征的词汇。只是日本人在翻译的时候把「I~」翻译成第一人称「わし」。像这样在虚构故事中为了凸显出场人物的形象特点而使用的词汇叫做“角色语”。角色语强调了一些特定人物的形象特征,因此译者在将外国小说和电影翻译成日语的时候,为了让观众更能自然地融入进故事情节,会考虑剧中人物的作用,从而附上合适的语言。这样,为了使翻译更为易懂,角色语的知识就派上用场了。

自然な日本語をマスターするときにも役割語が有効
角色语能有效帮助地道日语的学习

日本語はほかの外国語よりも、話し方や言葉使いがその人の性質・特徴を表す部分が大きいと言われている言語です。外国人が日本語を学ぶとき、男性も女性も最初は「わたし」と教えられますが、上達するにつれて男性は、「ぼく」や「おれ」を使い分けるようになります。これは自分が人からどう受け取られたいかを考えることによって、役割語の概念を身につけていったと考えられます。日本語を学ぶときに役割語の知識をあわせて学ぶことで、より自然な話し方や言葉使いが身につくと言えるでしょう。
比起其他外语,日语的说话方式和遣词用语更能充分体现一个人的性格及特征。外国人在学习日语时,不管是男性还是女性,最先学的都是「わたし」,但是随着学习的深入,男性就会逐渐区分使用「ぼく」和「おれ」了。我想,经常思考如何让别人理解自己,就能逐渐掌握角色语的概念。可以说,在学习日语时结合角色语知识,就能掌握更自然的说话方式及言语措辞了吧。

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