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かつて新選組は「悪」のイメージだった

曾经新选组是邪恶的形象

明治・大正期までは、維新を成し遂げた薩摩や長州は「正義」、かたや江戸幕府方の新選組は血塗られた殺りく集団で「悪役」とみなされていました。そのイメージを払拭したのが小説家の子母澤寛（しもざわかん）です。新聞記者だった彼はその経験を生かし、生き残った新選組隊士や研究者に取材を行い、昭和初期に『新選組始末記』を書き上げました。その作品の中で、新選組は誰彼かまわず斬り捨てる暗殺者ではなく、自分の義を貫き、義に殉じた集団だったという見解を打ち出したことをきっかけに、再評価されはじめたのです。

在明治、大正时期，推动（明治）维新成功的萨摩、长州被视作“正义”的化身，而另一方，江户幕府的新选组则被视作血腥的杀戮集团，是反面角色。消除新选组这一邪恶形象的是小说家子母泽宽。曾任报社记者的他利用职业经验，采访幸存的新选组成员和研究者，于昭和初期写就《新选组始末记》。作品中，他提出新选组并非滥杀无辜的暗杀者，而是贯彻自身道义，为义献身的集体。以此为契机，新选组开始被重新评价。

再評価が、新選組作品のベースに

重新评价成为新选组作品的基础

子母澤の著作を機に、多くの作家が新選組を小説にしてきました。例えば司馬遼太郎が『燃えよ剣』を著し、近年では浅田次郎が『壬生義士伝』『輪違屋糸里』『一刀斎夢録』という作品で新選組を描いています。驚くべきことに各作品は土方歳三、吉村貫一郎など主人公や視点が違うだけで、新選組そのもののベースは『新選組始末記』とほとんど変わりません。親分肌の近藤勇がどっしり構え、小才の利く土方が組織論を展開し、局中法度を定めるなど、そうした組織の構図や各人物の性格は、子母澤が記した段階で既に完成されていたのです。

在子母泽的作品之后，有很多作家开始写新选组的小说。例如，司马辽太郎著有《燃烧吧！剑》；近年来，浅田次郎的《壬生义士传》、《轮违屋系里》、《一刀斋梦录》三部作品也是描写新选组的。令人惊讶的是，各部作品中只是土方岁三、吉村贯一郎等主人公的形象和描写角度有所不同，新选组的基本情况和《新选组始末记》中几乎一模一样。颇具首领风范的近藤勇威严而稳重，小有才气的土方贯彻组织论、制定纪律。在子母泽的作品中，组织的结构和各个人物的性格都已经定型。

子母澤を創作に打ち込ませた思い

使子母泽埋首创作的情感

子母澤の創作活動のベースには、賊軍となった祖父への思いがあります。旧幕臣で組織として新政府と対立した彰義隊の一員だった子母澤の祖父は上野戦争を機に敗走を繰り返し、箱舘で榎本武揚や土方と合流し、最終的には石狩まで落ち延びました。そこで幼い頃から新選組や彰義隊の話を聞かされた子母澤には、自然と薩長を中心とした歴史観への疑念が生まれていたのです。子母澤は新選組以外にも『父子鷹』で勝海舟と父親、『逃げ水』で高橋泥舟や山岡鉄舟など、一貫して幕府方の武士をテーマに書き続けました。否定され、歴史の闇に埋もれた存在に光を当てたという意味でも、子母澤の功績は偉大だと言えます。

对参加贼军彰义队的祖父的情感是子母泽开展写作活动的动机。拥护将军、与新政府对立的组织彰义队在上野战争中节节败退，在箱馆与榎本武扬和土方合并，最终平安地逃至石狩。在那里，从小听着新选组和彰义队故事的子母泽，自然会对以萨长为中心的历史观心存疑惑。除了新选组之外，子母泽也通过《父子鹰》中的胜海舟与其父、《海市蜃楼》中的高桥泥舟与山冈铁舟等，始终在写作中贯彻幕府武士的主题。把被否定、深埋于历史暗处的事实公诸于世。从这个意义上，子母泽的功绩可以说是伟大的。

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香取慎吾主演　2004年NHK大河剧《新选组》

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《新选组始末记》——子母泽宽

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