●  理由

●  理由

緑色のものを青で表現する理由は、古代の日本語に色を表す言葉が4つしかなかったことと関係しています。

用青来表示绿色,是因为在古日语中只有4个表颜色的词。

奈良時代や平安時代、日本には色を表す形容詞が、「白し」、「赤し」、「青し」、「黒し」の4つしかなく、その4つの言葉で全ての色を表現しなければなりませんでした。

在奈良时期和平安时期,日本表示颜色的形容词只有「白し」、「赤し」「青し」「黑し」四种,所有的颜色都只能用这四个词来表现。

このため、この4つの形容詞は、現在の「白」、「赤」、「青」、「黒」よりも表現する色の範囲が広く、奈良時代や平安時代の「青」は、現在の緑色から紫色、灰色までを表す言葉になっていました

因此,这四个形容词比现在的「白」、「赤」、「青」、「黒」的使用范围更广,奈良时期和平安时期所谓的「青」,能代指现在的绿色、紫色和灰色

そして、正確に言えば緑色なのに、「青リンゴ」、「青汁」、「青のり」、「青虫」、「青しそ」、「青ねぎ」、「青菜」、「青々と茂る」などの言葉が現在まで残っているのは、緑色を青と表現していた頃の名残です。

一些本应是表现为绿色,如「青苹果」「青汁」「青海苔」「青虫」「青紫苏」「青葱」「青翠茂盛」等词,就是从绿色还由青来表示的时期遗留下来的。

よって、緑色のものを青で表現する理由は、奈良時代や平安時代の「青」の形容詞が緑色も表す言葉であったため、その名残が今も残っているからです。

综上所述,因为在奈良时期或平安时期,形容词「青」是用来表示绿色的,而这一用法沿用至今,因此也用青来表示绿色。

●  メモ

●  笔记

・ 奈良時代や平安時代は、例えば黄色は赤寄りの色と判断され、赤で表現されていました。なお、昔の赤には「明るい」、「明らかに」などの「明」の意味があったため、「赤の他人」(明らかに他人)、「赤恥」(明らかに恥)などの言葉が今でも存在します。

・在奈良时期或平安时期,黄色被认为是偏红色的颜色,因此用赤来表现。此外,在古代,赤这个词包含有“明亮”“明显”等“明”之意,所以至今还留有「赤の他人」(毫无关系的人)、「赤恥」(出大丑)等词。

・ 信号機も、緑のものを「青信号」と言いますが、これは法律により「青信号」と呼ぶことが決まっています。なお、戦前の法律では「緑信号」と表記されており、これが戦後の法律で「青信号」という表記に変わったのは、多くの人が緑色の信号を普通に「青信号」と呼んでいたからです。

・信号灯的绿灯被称作「青信号」是由法律规定的。在战前,法律规定将绿灯称作「緑信号」,但由于更多的人习惯「青信号」这一称谓,所以战后法律规定变更为「青信号」。

・ 実際の信号機の色も、昭和50年頃までは今の信号機の緑色よりも、もっと緑色をしたものが多くなっていましたが、「青信号」という名前に近づけるためや、色覚に障害を持つ人などへの配慮から、昭和50年頃からは現在よく見かけるような青緑に近い緑色の信号機が多くなっています。

・事实上,直到昭和50年(1975年),信号灯的绿灯都要比现在的绿很多,后来为迎合「青信号」这一称谓,以及照顾色盲人群,昭和50年后,像现在一样接近蓝绿色的绿信号灯多了起来。

・ 中国やベトナムなどでも日本と同じような理由で、緑色のものを「青」で表現する風習があります。

・在中国、越南等地,因为与日本同样的原因,也有用青来表示绿色的习惯。

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