豊臣秀吉が滞在した際、目にした可能性もあるとされる、宇都宮城蓮池(はすいけ)跡の発掘調査で出土したハスの実が開花した。実の発芽処理をして育ててきた、市民グループ「宇都宮城跡蓮池再生検討委員会」は「待ち望んでいた開花だけに感動的」と、約460年ぶりの長い眠りからさめたハスの開花を喜んでいる。(伊沢利幸)

開花したハスは6株で花は直径約26センチ、いずれも紅色だった。同委員会の印南洋造事務局長によると、開花を確認したのは18日午前7時ごろ。サッカー女子ワールドカップで「なでしこジャパン」が優勝を決めた時刻とぼぼ同じで、二重の喜びだったという。

同委員会は平成20、21年にかけて、宇都宮城二の丸の上蓮池跡で発掘調査を実施した。出土した80個のハスの実を年代測定し、4個(1550年 代~1850年代)を3年前から、印南事務局長の自宅で栽培。今年は、実から育ったレンコンを2分し、8つの瓶で成長を見守ってきた。

昨年は花芽が上がったものの枯れてしまい開花には至らなかったが、今年は肥料をかえたところ5つの瓶で次々に花芽が上がり、460年ぶりの開花につながったという。

宇都宮城には天正18(1590)年に豊臣秀吉が天下統一に向け関東、奥羽の戦後処理のため訪れていることから、その際、城の池に咲くハスを見た可能性 が高いという。印南事務局長は「ハスを通して歴史をひもとく好機。市民のモチベーションを高め、蓮池を夢のあるプログラムにしていきたい」と話した。

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