放眼月球 意在资源

忙しく年が暮れる師走の夜空を眺めて、「徒然草」の兼好法師が書いている。〈すさまじきものにして見る人もなき月の寒けく澄める、二十日余りの空こそ、心ぼそきものなれ〉。現代語なら、荒涼とした月が寒々と澄んだ光を放つ二十日過ぎの空はもの寂しい、といったほどだ

忙忙碌碌一年又走近了岁暮,仰望着年末的夜空,“徒然草”作者兼好法师写道,〈凄清者,无人见之寒澄月色,惟二十日余之空,尽显孤寂〉。翻译成现代语就是,二十日之后的夜空中,荒凉之月放射着寒凉皎洁的光芒,更让人觉得孤独冷清。

おぼろに潤む春の月。涼しく光る夏の月。さやかな秋の月。それらとは違って冬の月には凄みがある。今夜は晴れ間があれば、北風に磨かれたような満月が、きりりと空に浮かぶはずだ

春月朦胧润泽,夏月清凉皎洁,秋月爽朗通透,而不同于这些的冬月则内涵锐利。今夜若天气晴朗,瑟瑟北风磨砺下的满月定将浮现于夜空,寒气咄咄逼人。

約400年前、自作した望遠鏡でガリレオが初めて観察した天体が、やはり冬の月だった。完全無欠で鏡のような球体と信じられていた表面に、幾多のクレーターを見つけた驚きを自著に記している

大约400年前,伽利略用自制的望远镜观察的天体就是冬季的明月。当他在满以为宛如明镜般完整无缺的球体表面上发现有很多塌陷之处时大为惊讶,这些情况在其著作中都有记载。

そのガリレオも眺めたことがあったろうか、今では「虹の入り江」と名のつく平原に、中国の無人探査機が着陸に成功した。米国と旧ソ連に続く3カ国目になる。ゆくゆくは人を送り込む計画というから、技術力は侮れない

也不知道这个伽利略当年是否曾经观察过,如今在一片被称为“虹湾”的平原地区,中国的无人探测器已经成功着陆,成为继美国和原苏联之后的第3国。并且,还计划将来要送人登上月球,因此,其技术能力不可小觑。

未来の資源への期待ゆえか、昨今、改めて月に目が注がれているという。科学の進歩とともに神話や俗説は葬られてきた。月の都はなく、地球から見えない裏側に結集して侵略をもくろむ異星人もいなかった。といって、地球人同士の縄張り争いになるようでは困る

也不知道是不是因为对于未来资源的期待,当前,人们将关注的目光重新转向了月球。科学进步的同时神话传说统统被颠覆。那上面既没有月宫,也没有隐藏在从地球上看不到的背面谋图侵略的外星人。即便如此,就怕出现地球人相互之间为划分势力范围而进行的争斗。

月夜のロマンからはほど遠く、「権益確保」なる言葉が登場する昨日の本紙記事だった。知ってか知らずか、手つかずのあばた面は天空で「寒けく澄める」光を静かに放っている。

昨天,本报刊登了这篇与月色之夜的传奇相去甚远,“确保权益”之类的词语纷纷登场的报道。无论你是知之而为之,还是不知而为之,在那遥远的太空,尚未开发坑坑洼洼的月球表面却仍在静静地放射出“寒澄”的光芒。

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