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日本語では、「彼」の歴史は古い。はじめは、人に限らず物をも指す指示語であった。これに比べれば、「彼女」ができたのは最近である。それまでずっと、彼の中に彼女が含まれていたのである。たとえば、「たそがれ(たそかれ=誰そ彼)」という、夕刻を表すいい方がこれを端的に物語っている。「あれは何だろう、日が暮れて暗いのでよくわからないが」という状況である。

在日语里,“彼(他、彼、男友)”一词历史悠久。最初这个指示代词并不仅仅指人,也可指物。相比之下,“彼女(她、女友)”一词就比较新了。在此之前,“他”中一直包含了“她”。举个例子,“たそがれ”(注:语源说法诸多,详见注释,仅供参考)这个意为黄昏的表达便能很清楚地对上述情况做出解释。该词描述了这样一种状况——“那是什么,天黑了周围变暗了看不太清”。

注:黄昏(たそがれ)とは、夕方の薄暗いとき。夕暮れ。動詞形は「たそがれる」。黄昏を古くは「たそかれ」と言い、江戸時代以降「たそがれ」となった。薄暗くなった夕方は人の顔が見分けにくく、「誰だあれは」という意味で「誰そ彼(たそかれ)」と言ったことから、「たそかれ(たそがれ)」は夕暮れ時をさす言葉となった。

一説には、農夫が田んぼから退き、家に帰る時刻であることから「田退(たそかれ)」を語源とする説もあるが、「彼は誰(かはたれ)」を語源とする「かわたれ時」という明け方をさす言葉があることから、「田退」の説は考え難い。

さて、英語が社会に浸透し始めた明治時代、代名詞のheやsheを翻訳する上で区別する必要が生じた。そこで彼に相当する一字の造語をすればよかったのだが、「彼の女(かのおんな)」と二文字でやってしまって現在に至っている。もっとも、読み方は訓・音の順の「湯桶読み」である。

后来在明治时期,英语开始渗透进日本社会,为了翻译人称代名词he及she,日语用词有了区分男女的必要。此时,人们本可以创造出和“彼”相对应的一字新词,结果出现的却是“彼の女(かのおんな)”,并沿用至今。不过如今的读法(注:即かのじょ)是先训读后音读的“汤桶读法(训音混读)”

注:【彼女】彼+女(かのじょ、湯桶読み),明治初期はかのおんなと発音した。湯桶読み(ゆとうよみ)は、日本語における熟語の変則的な読み方の 一つ。語の前半を訓として、後半を音として読む「湯桶」(ゆトウ)のような熟語の読みの総称である。例えば、朝晩(あさバン)、雨具(あまグ)などがある。これに対して、前半が音、後半が訓とする読み方を重箱読みという。

「彼」と「彼女」は翻訳語として定着した。しかし、それは主に書き言葉でのことであり、会話においては事情は異なる。つまり、はっきり主語を示すという、元の言語の性質までは日本ではなじまなかったようなのである。主語がだれか、とは言わなくてもわかる場合、言わないのが日本語である。「お母さん、お父さん帰ってきた?」「彼はきょう残業らしいよ」などという家庭での会話はありえない。夫婦間でも伝統的に「お父さん」「お母さん」と呼び合う、各自の役割が重要な意味をもつ家族関係においては、「彼」「彼女」の出番はこれからもなさそうに思う。また、役職名や肩書の方が社会では幅をきかしている。

之后“他”和“她”作为翻译词在日语中扎根了。不过这种情况主要指的是书面语,在对话中其实是另一番景象。也就是说,这两个词原本的语言属性,即指明主语这一作用似乎并没有融入到日本社会中去。日语的特点是主语若显而易见则会被省略。“妈,爸回来了吗?”、“他今天好像加班哦”,像这样的家庭对话几乎不太会出现。而日本夫妻之间的传统叫法也是“他爸”、“他妈”,我觉得,在这种各自都承担着重要作用的家庭关系中,“他”、“她”这样的称呼可能今后也没什么机会出场了。另外,职务名称及头衔在日本社会占有一席之地。

それにもかかわらず、「彼」「彼女」を頻繁に使う人もいるのはたしかである。若年層がよく見るテレビドラマなどでも、外国映画の字幕が台本になっているのかと思うほど、彼が何した、彼女がどうした、と俳優は口にしている。こうした会話がおしゃれと受け取られているのだろう。

即便如此还是有人频繁地使用“他”、“她”,这也是事实。就连年轻人经常看的电视剧等一些地方,演员也会将“他干了什么”、“她怎么了”之类的话常挂嘴边,甚至让人怀疑那剧本是不是出自外国电影的字幕。可能这样的对话在大众眼里显得挺时髦的?

また、限定的に場面を限って使われる場合もある。子供を呼ぶときを考えてみよう。お母さんどうしで「そろそろ彼を幼稚園に迎えに行かなくては」とは言わないが、小児科の診察室で「最近、彼は食が細いんです」という人はいそうである。また、「彼女の希望通りの道に進ませてやりたいんです」とあれば、中学・高校の進路相談の風景であろう。つまり、改まった場面では「彼」「彼女」は説明上主体をはっきりさせるという効果をもつので使いやすいのである。もちろん、「息子」「娘」でも済むには済むのだが。少なくとも、子供の名前繰返し言うよりはずっとすっきりするとはいえそうだ。

另外,人们也会在特定场合使用这两个人称代词。各位不妨想想平时都是怎么称呼孩子的。虽然妈妈们之间不会说“差不多要去幼儿园接他了”,但却有可能在儿科门诊室里说“最近他饭量有些小”。还有就是初高中升学指导时会出现这样的话吧,“我想让她按照自己的规划前进”。也就是说,在正式场合“他”、“她”有助于凸显主语,因此比较好用。当然,用“儿子”、“女儿”代替倒也能行,起码听起来比连呼自己孩子名字要轻松得多。

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