日本中学校2年の教科書に「留守番電話はなぜかけにくいか」という文章を教材として採用していただいた。ここでは、この教材の「その後」について書きたい。

日本初二的教科书把《为什么对电话留言没辙》这篇文章选进了教材。我们这里想接续该课文来进行讨论。

■留守番電話は今でも苦手なのか?

现在依然对电话留言没辙?

教科書に載った文章を書いたときには、留守番電話が苦手な人がほとんどだった。留守番電話に伝言することについて、6割以上の人は「苦手」か「やや苦手」と回答していた。しかし、今ではそうでもないかもしれない。というのは、このアンケートを取った時点に比べてみると、電話という機械そのものが私たちにとって大きく変わって来たからだ。

选进教科书的这篇文章写作时,大多数人都对电话留言感到棘手。关于电话留言,超过六成人回答“棘手”或“比较棘手”。不过,如今情况可能变了吧。这么说是因为相比进行该项调查的时候,电话这种机器本身就产生了巨大的变化。

ひとつは携帯電話が爆発的に普及したということだ。私のいる大学では今やほとんどの学生か携帯電話を持っている。もはや携帯電話を持っていない人の方が少数派になってしまっている。

其中之一是手机的爆炸性普及。我所在的大学现在几乎所有学生都有手机。已经到了没手机反而是少数派的时代。

さて、電話の変化のもうひとつは携帯電話からメールを送れるようになったということだ。携帯電話を利用することによって、直接相手と会話することに加えて、文字でメールを送ることができるようになった。

电话的另一个变革是能用手机发送短信。也就是说用手机不但能直接跟对方通话,还能发送文字信息。

■私たちはいまだに留守番電話が苦手

我们现如今依然不擅长电话留言


図に「留守番電話に伝言するのは得意か」に対する回答比率を示した。これによると、「苦手」と「やや苦手」を合わせた比率は72%である。1993年のデータでは、「苦手」と「やや苦手」を合わせた比率は6割程度であった。ということは、留守番電話への伝言を苦手とする比率はむしろ多くなってきているのである。留守番電話を伝言することに抵抗のある人は、少なくなってはいないということだ。

上图表示了对“你擅长电话留言吗”这个问题的回答。根据结果,回答“棘手”和“比较棘手”的共占到72%。而1993年的数据,回答“棘手”和“比较棘手”的占到六成左右。由此看出,对于电话留言没辙的比例反而上升了。印证了对电话留言有着抵触情绪的人并没有减少。

■メールを好む心理

喜欢短信的心理

私たちはいまだに留守番電話が苦手だ。その一方で、メールは気軽にできるようだ。

我们至今仍对电话留言感到棘手。另一方面,对短信则是驾轻就熟。

現代はみんなが忙しい社会である。そういう社会では、相手の時間を拘束しないコミュニケーションが好まれる。自分の好きな時間にメールを書き送り、相手は自分の好きな時間にそれを読むというしくみは、みんなが忙しい社会によく適合している。忙しいのだけれど、マイペースでいたいという二律背反をうまく成立させるしくみがメールであると言えるかもしれない。また、コミュニケーションによってつながっていたいのだけれど、相手に拘束されたくはないという二律背反もまた成立させることができる。携帯電話を使っている人は、こうした特質を感じ取り、それがメールを好んで利用する心理となっているのだろう。

现代社会中大家都很忙碌。这种社会中,不会对对方时间有所约束的交流方式会受到追捧。在自己方便时发送短信,对方也在自己方便时来看,这种形式正适合忙碌的社会。忙是忙,可是却想按自己的步调来,而能完美协调这种二律背反的矛盾心情的正好是短信。此外,一方面希望通过交流来产生联系,另一方面又不想受对方约束,这一二律背反的矛盾也得以成立。使用手机的人会感受到这种特异性,因而形成喜欢发短信的心理。

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