豆と私たちの付き合いは長く、身近な食品であるが、意外に知らないことが多い。

豆子从很久之前开始就是我们身边随处可见的食物,然而对于豆子,人们尚不了解的知识却相当地多。

世界には豆を使った煮込み料理がたくさんあるが、日本にはあまりないのはなぜだろう。また、日本では豆を甘くして食べるのはどうしてか。そんな疑問に迫ってみた。

全球各地有许许多多用豆子炖煮制作的美食,而为何在日本却很少见呢?为什么在日本豆子大多会制成甜食来食用呢?

あんに利用するも、豆料理は少ない

多用于制作豆馅,专门的豆类料理很少

ガラス瓶に野菜を重ねて詰めるジャーサラダが流行し、サラダ専門店が登場するなど、近年サラダの人気が高まっている。ステーキの付け合わせだったサラダは、いまやメインディッシュの存在だ。サラダの具材はレタスやトマトにとどまらず、肉類やナッツ、雑穀などバラエティ豊かである。

在玻璃瓶中装满一层层的蔬菜制成的瓶装沙拉近来非常流行,更是有沙拉专卖店陆续开张,可见近几年沙拉越来越受大众喜爱。搭配牛排制作的沙拉如今也成为主食了。沙拉中的食材不仅限于生菜和番茄这种传统蔬菜,还可以加入肉类、坚果或者粗粮等等丰富多样的材料。

中でも大豆やインゲン豆など数種類の豆のトッピングは、白や緑色など色や形がさまざまで、目を楽しませてくれている。スーパーマーケットでは、サラダ用の水煮の豆の缶詰や総菜がたくさん並んでいる。豆といえば甘い煮豆ぐらいしか思い浮かばなかったが、そんな食べ方があるのだと感心する。

其中,在菜品顶端会放置大豆或扁豆等种类不同的豆子,这些豆子有白色有绿色,颜色多样形态各异,看着都觉得赏心悦目。超市里有很多专门用来做沙拉的水煮豆罐头和副食。提到豆子的话,一般人马上想到的大概都是甜甜的水煮豆,不过竟然还有这种食用豆子的方法还真是令人赞叹啊。

私たちは豆類をどれくらい食べているのだろうか。農林水産省の食糧需給表によれば、2015年における大豆の消費は1人1日あたり17.1g。消費量の推移は1980年ごろからほぼ横ばいとなっている。だが一方で、小豆やインゲン豆など、大豆以外の豆類(雑豆類)の消費は減っている。1970年では1人1日あたり13.6gだったが、2015年では7.1gとほぼ半減してしまっている。

那么在日本大家都是怎么食用豆类的呢?根据日本农林水产省的粮食供求表的数据,2015年的大豆的消费量为每人每天17.1克左右。而从消费量数据的推移来看,2015年的数据基本与1980年持平。而另一方面,小豆或扁豆等除大豆以外的其他豆类(杂豆类)的消费量却有所减少。1970年杂豆类消费量约为每人每天13.6克,2015年几乎减半,降至每人每天约7.1克。

もっと驚いたのは、雑豆類の約6割は「あん(餡)」として利用されているということだ。日本豆類協会によれば、小豆やインゲン豆のほとんどは、あんや菓子原料として、またエンドウ豆やソラ豆は、あん以外に煎り豆などとして利用されている割合も多い。大豆は豆腐や納豆、みそなどに加工して食べることが多く、豆類の料理はあまり見かけない。

更令人惊讶的一点,杂豆类中有大约六成是被用于制作馅料的。日本豆类协会表示,小豆、扁豆基本上都是用来制作豆馅儿或用于点心原料,而豌豆、蚕豆除了被用在豆馅儿中,还有很大一部分被用于制作煎炒豆子等方面。大豆大多用来加工成豆腐、纳豆、味增等材料食用,而专门的豆类料理几乎见不到。

栄養の供給源として重宝されてきた

作为营养的供应源被视为珍宝

豆類は育てやすく保存性がよいため、古くから世界中で栽培されており、食用の豆は70~80種類もある。豆類はタンパク質や脂質、ミネラルなどの栄養分を豊富に含むので、デンプンを多く含む主食の穀物との組み合わせで、たくさん食べられてきた。世界でいちばん豆類を食べている国はインドだ。インドのヒンズー教徒にはベジタリアンが多いため、豆類は大切なタンパク質の供給源となっている。

豆类培育起来很容易,保存性也很好,所以从很久以前全世界都开始栽培豆类,可食用的豆类多大70到80种。豆类中富含蛋白质、类脂、矿物质等多种营养成分,可以与富含淀粉的主食类谷物搭配食用。世界上最爱食用豆类国家是印度。在印度,由于很多印度教徒是素食主义者,豆类便成为非常重要的蛋白质摄取来源。

一方で豆類は、種類ごとに成分や量に違いはあるものの有毒成分を含むので、生で食べることはできない。また、乾燥した豆は硬くて調理しにくく、消化が悪い。これらは豆の難点だ。そのため、比較的調理しやすい豆が広まり、加工や調理方法が工夫されてきた。

另外,不同的豆类,其成分与含量都不同,且其中含有一部分有毒成分,所以是不能生吃的。再加上干燥的豆子坚硬不易于烹饪,也不容易消化,这也是豆子的一大缺点。综上原因,相比较之下更容易烹煮的豆类被流传开来,其加工烹饪方法上也存在着窍门。

日本で主に栽培されているのは大豆、インゲン豆、小豆、エンドウ豆など8種類で、中でもタンパク質や脂質を多く含む大豆が食生活を支えてきた。

日本主要种植大豆、扁豆、小豆、豌豆等8种豆类作物,其中,含大量蛋白质和类脂质的大豆,支撑着人们的饮食生活。

大豆は2000年ほど前に、中国から伝来したもの。仏教伝来とともに肉食忌避が強まると、タンパク質供給源として重宝された。また、豆腐や納豆、みそやしょうゆなどの加工技術が発達したため、広く利用されるようになった。江戸時代ではさまざまな豆腐料理が紹介された『豆腐百珍』が出版されるほど、食卓の花形だった。

大豆是在距今大约2000年前由中国传入日本的。由佛教传入的同时强烈禁止食用肉类,所以大豆作为蛋白质供给来源而十分珍贵。后来,将大豆加工成豆腐、纳豆、味增、酱油等食品的技术越来越发达,大豆也获得了更广泛的食用价值。江户时代曾出版过一部名为《豆腐百珍》的介绍各种各样的豆腐料理的书籍,当时豆腐料理成了餐桌上的名菜。

日本で発展、甘い豆の流行

在日本的发展情况,甜味豆盛行

日本では小豆などの豆類をあんや煮豆などで甘い味付けにして食べることが多い。だが、甘い豆を食べるのはアジアの国々だけだ。

在日本,小豆等豆类多被用来制作豆馅儿或者煮豆等,其中加入甜味调味料制成的食品。但其实只有亚洲的一些国家才会食用这种甜味的豆类食品。

あんは、小豆などの豆類を軟らかく煮て砂糖を加えたものをいうが、中国から伝わったときには饅頭に入れる具を指していた。平安時代に伝わった饅頭には肉のあんが入っていたが、僧侶たちが肉食を避けるため、小豆で代用したのが現在のあんの始まりといわれる。室町時代に砂糖が伝わると、甘いあんが作られるようになった。

豆馅儿是将小豆等豆类,蒸煮至变软后,加入砂糖调制做成的食物,最初从中国传入日本的时候,专门形容在馒头中加入的馅料。平安时代传入日本的馒头里面包的是肉馅儿,佛教僧侣禁止吃肉,所以就用小豆来代替了,这就是如今的豆馅儿的起源。到了室町时代砂糖传入日本,于是就有了制作甜味豆馅儿的方法。

甘い豆やあんが庶民でも食べられるようになったのは、砂糖が国内生産されるようになった江戸時代後半からだ。きんつば焼や大福などの和菓子が作られるようになり、あんは和菓子の主役になった。

江户时代后半段,日本开始生产砂糖,此后普通大众也能随时吃到甜味的豆子或者豆馅了。后来又陆续制作出了金锷焼、大福饼等日式甜点,豆馅成为了日式甜点的主要原料。

小豆あんの他にも、白インゲン豆を使った白あん、エンドウ豆を使った鶯(うぐいす)あんなどもある。あんはデンプン質の多い豆類でしか作れず、タンパク質や油の多い大豆や落花生ではペースト状になるだけで作れない。ただし、大豆の成長過程である枝豆なら、まだデンプンを含む割合が高いのであんになる。東北地方で食べられている「ずんだ」がその例だ。

除了小豆馅以外,还有白扁豆制作的白豆馅,豌豆制作的莺豆馅等多种豆类馅料。因为豆馅的制作材料只有大量淀粉的豆类,像是大豆或者花生这些都是含大量蛋白质和油脂的,所以豆馅制成都是糊状的。而大豆成长过程中,未成熟时期的毛豆,其淀粉含量比例很高,因此也会被做成豆馅。比如东北地区常吃的“ずんだ”(毛豆馅)就是个比较典型的例子。

江戸時代には、甘い煮豆を売る店が登場。明治時代になると、煮豆専門店が現れた。豆類と砂糖の相性は抜群によいので、煮豆やそのころ登場した甘納豆は庶民のお茶請けとして受容された。

江户时代出现了销售甜味煮豆子的店铺。到了明治时代则出现了煮豆的专卖店。豆类和砂糖非常适合结合在一起,所以煮豆子以及当时新出现的甜味纳豆,成为老百姓们喝茶时食用的甜品。

大豆や小豆を食べているのは、主に東アジアだ。大豆は米国やブラジルなどでたくさん生産されているが、もっぱら油をとるのが目的だ。大豆と小豆の存在が、日本独自の豆の食べ方に結びついたのではないだろうか。

食用大豆或小豆的地区主要集中在东亚地区。虽然美国、巴西等国家都大量生产大豆,但其主要目的是用于生产油。由此可见,无论是大豆或者小豆,其本身不正与日本独特的豆类饮食方式结合得恰到好处吗?

豆の魅力を再発見したい

節分の豆やお彼岸のおはぎなど、日本人の文化や行事にも豆が深く関わっていることから、日本人にとって豆が大切な食べ物でありつづけてきたことが分かる。

节日期间的豆子或者春秋分常吃的“おはぎ”(一种包了豆沙馅的点心),都体现了日本人的文化、节日活动等于豆子之间密切的联系,可见,豆子对于日本人来说是一种非常重要的食物。

また、豆は健康食品とよくいわれる。大豆に含まれるタンパク質に加え、近頃は食物繊維や小豆などの皮に含まれるポリフェノールが注目されている。豆類は鉄分やビタミンB1も豊富だ。世界的に人口が増加し、食糧不足が懸念される中、これからも栄養源として人類を支えてくれるに違いない。

另外,众所周知,豆子是一种有益健康的食品,因为大豆本来就含有大量蛋白质,而最近,其含有的植物纤维以及小豆等作物的皮中含有的一种多酚,其营养价值也备受关注。另外豆类还含有丰富的铁元素和维生素B1。由于全世界人口不断增加,粮食不足的问题成为一大忧患,所以日后豆类必然会成为人类的主要营养来源。

豆類は種類によって色や形、模様がさまざまでその愛らしい姿も魅力だ。最近ではレンズマメやひよこ豆など海外で食べられている豆類もスーパーマーケットで見かけるようになった。乾燥豆を調理するのはたしかに面倒だが、手軽な缶詰を利用するなどして豆を食生活に取り入れて、新たな豆の魅力を探してみたい。

由于豆类种类不同,其颜色、形态和外观也是多种多样的,其丰富多变的外观也是其魅力所在。最近有出现了诸如扁豆、鹰嘴豆等豆子的种类,这些在国外食用的豆子如今在超市中也能见到了。虽然干燥的豆子烹饪起来确实有点麻烦,但现在简单的豆类罐头食品已经逐渐融入到大众的饮食生活中,日后当然希望探究豆子更多的魅力啦。

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