東京では4年ぶりに20cmを超える大雪が降り、首都圏の交通網は大混乱に陥った…というのはあくまでも大人の事情。犬は喜んで庭を駆け回り、猫はコタツで丸くなり、そして子どもは雪だるまを作って楽しむというのが冬の定番。至る所で可愛らしい雪だるまを目にしたことだろう。実は日本と外国では雪だるまの形が違うことをご存じだろうか? 日本では2段重ねがスタンダードとなっているが、実は海外では3段重ねが主流なのだという。今では“インスタ映え”の定番となった日本ならではの雪だるま文化とは?

东京时隔4年再次降下了超过20厘米的大雪,使首都圈的交通网陷入了混乱之中。冬季的常态是小狗欢快地在院子里奔跑,猫咪慵懒地在被炉里蜷缩着,然后孩子们一起堆雪人。到处都能看到可爱的雪人。其实日本和外国的雪人形状不一样大家知道吗?据说日本的雪人标准是2层,而国外的则大多是3层。如今将“Instagram晒照”作为日常的日本所独有的雪人文化又是怎样的呢?

江戸時代の“だるま”型から100年前には現在の形状に

始于江户时代的“だるま”,现在雪人的形状奠定于100年前

日本と海外の雪だるまの形を比べてみると、日本の場合は大きな丸い雪の塊に小さな雪の塊を載せた2段構造。正月の飾り餅も同じ構造だし、国民的アニメ『ドラえもん』も似たような形をしている。一方、海外の雪だるまは、下から大・小・中という具合に、真ん中に小さな丸い雪の塊が入る。日本でもっとも有名な海外の雪だるま、映画『アナと雪の女王』に登場するキャラクター・オラフも3段重ねだ。雪だるまを英訳すると「スノーマン」(雪人)だが、このキーワードで検索してみると、下から大・中・小のパターンもあるものの、やはり海外の3段の雪だるまが多く出てくるのである。

日本的雪人与国外相比,外形上一般是在一个大的雪球上放置一个小雪球的2层结构。与过年时吃的镜饼形状相同,也和国民动画片《多啦a梦》的形态相似。而国外的雪人,从下到上分为大、小、中3层,正中间一层是小雪球。在日本最有名的国外雪人当属在电影《冰雪奇缘》中登场的Olaf,该雪人的构造也是3层。如果把雪人翻译成英文的话是“snowman”(雪人),用这个词作为关键词进行搜索,虽然也会出现从下到上大、中、小结构的雪人,但基本上都是3层。

日本の雪だるまの歴史は、江戸時代の浮世絵画家・歌川広景の『江戸名所道戯尽 廿二 御蔵前の雪』にまで遡ることができるが、雪だるまはその名の通り“だるま”のかっこうをしており、日本の雪だるまの最初の姿は“だるま”だったことがわかる。その後、頭の部分が分離して、大きな雪の塊の上に小さな雪の塊を載せる今の形となったようだ。当初だるまだった形は、明治から大正時代にかけて変化したようで、今から100年ほど前に製作された皿に描かれた雪だるまを見ると、すでに今の2段重ねの形に近い姿になっている。

日本雪人的历史可以追溯到江户时代浮世绘画家·歌川广景的《江户名所道戏尽 廿二 御蔵前的雪》,雪人就如同其名字一样(だるま有不倒翁的意思),外形很像“不倒翁”,由此可知日本雪人的最初形态就是“不倒翁”。之后,将头的部分分开,在大雪球上放置一个小雪球就形成了现在这样的形状。雪人最初是不倒翁的形态,从明治时代到大正时代期间进行了演变,如果仔细观察距今100多年前制作的盘子上所画的雪人,就能发现那时的雪人已经很接近现在的2层形状了。

「だるま」と呼ぶのは日本だけ!! 海外では様々な呼び方、形状の“スノーマン”

只有日本把雪人叫做“だるま”!!国外有各种称呼、形状的“snowman”

一方、海外の雪だるまは、前述のように基本的には「スノーマン=雪人」と呼ばれるが、イギリス・フランス・ドイツでは「雪男」、イタリア・オランダでは「雪人形」とも訳される。「雪男」と言うと、日本では雪男=UMA(未確認生物)のイメージが強すぎて、雪だるまとはどうも結びつかない。

另外,虽然国外的雪人像前面所说的那样一般被称为“snowman=雪人”,但在英国、法国、德国却被翻译为“雪男”,而在意大利、荷兰则被翻译为“雪人偶”。说到“雪男”,日本人的印象中雪男大多=uma(未确认生物),和雪人是没有多大关联的。

だるまの発祥地である中国でも雪だるまは「雪人」だが、その形は円錐形の山の上に丸い顔が載った二層構造。同じ2段重ねでもだるまとは似ても似つかないし、日本人が見ると富士山のようにも見え、見慣れた雪だるまの丸いイメージとはかけ離れている。お隣り韓国の雪だるまは、人気ドラマ『冬のソナタ』の名シーンに登場している。その形はかなり“日本チック”だが、名称はやはりヌン(雪)サラム(人)。“雪だるま”という愛称やその形は、どうやら日本独特の文化だと言えそうである。

不倒翁的发源地中国虽然叫“雪人”,但其形状是在圆锥形的山上堆放一个圆脸形状雪球的2层结构。虽然同样是2层但却并不像不倒翁,以日本人的眼光去看的话,就像看到了富士山一样,和已经看习惯的圆形雪人的形象有很大的差别。隔壁韩国的雪人在人气电视剧《冬季恋歌》中曾出现过。外形虽然非常“日式”,但名字却是nun(雪)salamu(人)。可以说“雪だるま”的爱称和其形状是日本独有的文化。

個性溢れる“変わり種雪だるま”も多く出現 いつかは溶けてしまう儚さも魅力

充满个性的“变种雪人”也纷纷出现 终会融化的短暂也充满魅力

“雪だるま大国”である日本では、最近はSNSで実に多種多様な“作品”を見かけるようになった。この冬で言えば、今人気のアニメ『ポプテピピック』の目がクリクリしたキャラクターから、定番のジブリキャラやディズニーキャラ、昨年生まれたパンダの赤ちゃん・シャンシャンまでもが登場し、アニメのみならず“ゆるキャラ”や“ご当地キャラ”など、キャラクターものに思い入れがある日本人らしいバリエーションの豊かさなのだ。さらには超リアルなウォシュレットのトイレなど、毎年「さっぽろ雪まつり」で雪と氷のアートを楽しむように、雪だるまの常識にとらわれない自由な発想による“変わり種”も多く見ることができる。

最近在被称之为“雪人大国”的日本的SNS上可以看到各种各样的“作品”。就今年冬季而言就有当下人气动画《pop子和pipi美的日常》中拥有圆乎乎眼睛的卡通人物、经典的吉卜力和迪斯尼角色、甚至还有去年出生的熊猫宝宝香香,除了动画“吉祥物”和“地方吉祥物”等形象中都有不少巧思,体现出日本人多变的丰富性。甚至还有超现实的Washlet(卫浴品牌)的厕所等作品,就像每年在“札幌冰雪节”上尽情欣赏雪和冰的艺术,不仅可以打破你对雪人的日常认知,还能看到很多充满自由想象力的“变种”雪人。

晴れて日が出てくれば、やがては消えてしまう運命にある雪だるま。儚い命だからこそ、細かい部分にもこだわってていねいに作り上げる。そういうところも日本人独特の気質の現われか。この冬、道端の雪だるまにいろいろと思いを馳せてみるのも一興かもしれない。

随着天气放晴,雪人会逐渐消失。正因为其短暂的生命,人们在堆积雪人时才会执着于细微的部分。这一点不也正体现出日本人独特的气质吗?这个冬天,对路边雪人的各种妙想或许也不失为一种乐趣吧。

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