気づいたときには広まっていて、ふとした瞬間から気になってしまう言葉。筆者にとっては「リアル書店」がそうでした。街にある本屋さんを指す言葉ですが、「書店」だけで十分だったのに、最近あえて「リアル」をつけてそう呼ばれています。この「リアル」って何なのでしょう。調べてみると、日ごろよく使っているあの言葉、この言葉とのつながりも見えてきました。(朝日新聞校閲センター・米田千佐子/ことばマガジン)

有些词在你注意到的时候就已经广泛传播,并在偶然一瞬间引起了你的注意。对于笔者来说「リアル書店|真实书店、实体书店就是这样的词。这个词的意思就是街上的书店,明明只用“书店”两个字就足够了,但最近的称呼却要刻意带着「リアル」。这个「リアル」到底是什么意思呢?笔者查了一下,发现了这个平时会经常使用的词和与这个词相关的一些内容。(朝日新闻校对中心·米田千佐子/语言杂志)

辞書で調べてみると

用词典查询之后

多くの国語辞書は、見出し語として「リアル書店」を載せていません。

很多国语辞典上都没有「リアル書店|真实书店、实体书店这个词。

2012年に出た大辞泉(第2版)にもありませんが、ネット版のデジタル大辞泉では、見出し語になっています。いわく、「実店舗をもち、実際に書籍や雑誌を並べて売っている店。現物を手にとることができる書店。ネット書店に対していう」。

虽然2012年出版的大辞泉(第2版)上面也没有,但网络版的大辞泉中却有。上面的解释是“拥有实体店铺,陈列着书籍和杂志的书店。可以直接购买到实物的书店。与网络书店相对照”。

14年改訂の三省堂国語辞典(第7版)は、リアルの用例に「リアル書店」を加えました。その語釈の説明として「21世紀になって広まった言い方」と入れています。

14年修订的三省堂国语辞典(第7版)中将「リアル書店作为「リアル」这个词的注解加入词典中。还对这个词加以解释“是21世纪流行开来的说法”。

街の本屋を指す「リアル書店」が朝日新聞の全国版で最初に使われたのは00年末の読書面。フリーライターの永江朗さんが、ネット書店サイトが増えた業界を振り返る記事で使っています。その後、08年からは1年間に複数の記事で使われています。

指代街边书店的词语「リアル書店」最初是出现在《朝日新闻》全国版2000年末的读书版面。由自由撰稿人永江朗,在一篇回顾购书网站增加的报道中使用。从那之后,2008年开始这个词频繁出现在每年的报道中。

「リアル」にこめた思い

“リアル|真实的”一词所包涵的思考

ある町全体やショッピングセンター、テーマパークなど、様々な場所で実際に宝探しをする「リアル宝探し」。事業展開するタカラッシュ(本社・東京都)に、「リアル」にこめた思いを聞いてみました。

一家名为Takarush(总公司东京都)的公司开展了一种在某个城市、购物中心、主题公园等各种各样的场所寻找宝藏的“真实寻宝”活动。他们就所谓真实所包涵的思考发表了自己的看法。

広報によると、従来子ども向きのものと思われていた宝探しは「大人が本気で夢中になれる遊び」だという思いが事業の根本にあるそうです。

从宣传角度来看,以“大人也会沉迷其中”为卖点,推出一直被认为是孩子玩的寻宝游戏。

「リアル宝探し」という言葉を使うようになったのは13年ごろから。「リアル」をつけることで、「本格的な」という本気度を表しているんだとか。

“真实寻宝”这个词大概在13年左右开始使用。因为有了「リアル」一词,可以表现出是“正式的”,突出活动的精心设计。

「レトロニム(再命名語)」

“30302”

「リアル○○」のように、もともとあった言葉が、時代の変化などに伴い、別の言葉を載せて区別される例は、実はこれまでにもありました。

就像“リアル〇〇”一样,实际上之前也有一些原本就有的词随着时代的变化,添加了别的词汇从而与之前的词进行区分。

エレキギターの登場で、元の「ギター」が「アコースティックギター」となり、携帯電話の普及で、それまでの「電話」が「固定電話」と呼ばれるようになりました。

比如由于电吉他的出现,原来“吉他”这个词变成了“原声吉他”,又如随着手机的普及,之前的“电话”现在被称为“固定电话”。

ガラケーは、従来の携帯電話が「ガラパゴスケータイ」と呼ばれるようになったのが縮まった表現。この20年ほどで電話だけでも複数の新たな言葉が生まれたことがわかります。

ガラケー是原来手机的叫法“ガラパゴスケータイ”的简称。在这20年里,光是电话的叫法就出现了很多新词。

「現代用語の基礎知識」の執筆者の一人で、新語ウォッチャーのもり・ひろしさんによると、こうして生まれた新たな呼び名は、「レトロニム(再命名語)」と呼ばれます。

根据《现代用语的基础知识》的作者之一、新语统括者もり・ひろし说,这种新的叫法被称为“重命名语”。

もりさんが初めて遭遇した「リアル○○」は02年の「リアルショップ」。「ネット書店が街に書店を開く」というニュースを伝える記事だったそうです。そのころ検索エンジンで調べると1万5400件のヒット数だったといいますが、今春の取材時には400万件もヒットするように。

もり桑第一次见到リアル〇〇”这种说法是2002年的“リアルショップ|实体店”。据说是一则“网上书店在街上开实体店”的新闻。那个时候用搜索引擎搜索的话有1万5400个热搜,但是在今年春天采访时搜索就已经达到400万的热搜。

レトロニムは「社会の変化に伴う、ものの盛衰の境目に現れてくる」ともりさん。「次にどんなリアル○○が出てくるのかに注目すると、社会の変化の最先端を実感できるのでは」と提案します。

もり桑说重命名语“随着社会的变化,出现在事物的盛衰交界点”。他还说:“如果关注接下来出现了什么リアル○○,就能感受到社会变化的最先端。”

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