「最近、日本が他の国と違う点に一つ気がつきました。それは小学生のアンケート調査です。第一生命が、小学生3000人に、将来、何になりたいかをずっと調べていて、1998年に、「大工さん」が男子小学生のトップになったことがありました。(伊藤洋一「上品で美しい国家」より引用)

“最近通过小学生的问卷调查,注意到日本和其他国家的一点不同。第一生命以3000名小学生为对象,就他们将来想要成为什么做了调查,而‘木匠’竟成为1998年小学男生长大后最想从事的职业之首。”(引自伊藤洋一《优雅美丽的国家》)

◆ものをつくる人を尊敬する日本人

◆尊敬工匠的日本人

伊藤洋一氏は、外国人に会ったときに必ずする質問があるそうです。
「あなたの国でどんな職業になりたいかをの小学生に聞いたら、どんな答えが返ってくると思うか?『大工』と答える小学生はいるだろうか?」

据说有个问题伊藤洋一遇到外国人必问。“询问小学生今后想从事的职业,你觉得都会有什么样的回答?有没有人回答‘木匠’?”

この質問に対して、韓国人は「あり得ない」。中国人は「とんでもない。早くお金持ちになって中国から出たい」。インド人は「とにかくIT技術者になることで、大工なんか考えられない」。アメリカ人も大工を選ぶような考え方はないようです。

针对这个问题,韩国人的回答是“怎么可能”,中国人的答案是“不可能。会想早点成为有钱人走出中国”,而印度人则说,“首选当然是IT技术员,木匠什么的太不靠谱”。美国人好像也没有从事木匠的想法。

多くの国々では、「大工さん」などの「ものづくり」に従事する職業は、下積みの卑しい職業とみなされているようです。

像“木匠”这类从事“制作”的职业,在很多国家常常被看得很低微。

かたや「大工さん」が小学生の憧れの職業として選ばれる我が国では、「ものづくり」に従事する人々は、周囲の尊敬の心に支えられ、更にその心に応えるべく技を磨き上げる努力を続けてきました。

在日本,“木匠”被小学生选做最向往的职业,从事“制作”的人被周围的人所尊敬,为了回报这份心意,他们会持续提高自己的技能。

技を磨き極め尽くした鈴木清兵衛氏や中村外ニ氏などのように「芸術家」と認識されている「大工さん」すら我が国には存在します。

这里甚至有铃木清兵卫和中村外二这样的“木匠”,他们为提高技艺竭尽所能,被世人视作“艺术家”。

いささかも退嬰することなく続けてきたこの努力の延長線上にある技術大国としての我が国の今日の姿。また「ものづくり」への子供時代の憧れが、勤勉な国民性の土壌となり、経済大国の地位も築いたのでしょう。

这份努力或许细微却从未退缩,造就了当今的技术大国——日本。而孩童时代对“制作”的向往则成为孕育勤勉国民性的土壤,构筑了日本经济大国的地位。

>>和日本制造文化相似的德国<<