故白川静さんは、独創的な漢字研究で知られる、漢字の鉄人のような研究者だ。本書は、著者が白川さんに取材をし、いわば翻訳者となって旨みたっぷりな白川漢字学の収穫をわかりやすく紹介したものだが、読むなり「漢字のなりたち」の面白さを誰かに話したくなってうずうずする。

已故白川静老师,以独创的汉字研究知名,是一位汉字铁人般的学者。本书是作者采访白川老师,即化身为翻译者来浅显易懂的介绍硕果累累的白川汉字学的成果,每次阅读都会跃跃欲试想把这有趣的“汉字来历”说给谁听。

たとえば「止」は「【足】をめぐる漢字の基本」だという。その古代文字を見ると、なるほど人の足の形がそのまま字形になっていて、「足」は「止」に「□」をくっつけてできあがったらしい。そしてこの「□」はひざの皿の形を表す。で、「歩」「走」「正」「政」「」の中にはじつは「止」が隠れている。ほらほら、もう誰かに言いたくなるでしょ?

    

例如“止”字是与“足”相关的汉字的基础。来看其古文字,确实是对人的脚形状依样画葫芦而成。“足”则是“止”加上“口”而成,而这个“口”表示膝盖骨的形状。还有,实际上“步”、“走”、“正”、“政”、“葦”中都隐藏着“止”。看吧,你已经想找人炫耀一番了吧。

【人】をめぐる漢字も、目からウロコの連続。「従」と「比」という一見、関係なさそうに見える二つの漢字だが、古代文字ではどちらも人が二人前後に並んで歩いている形で、「二人の人間が左を向いているのが『従(從)』、右を向いているのが『比』」。さらに、二人が背中合わせになった字が「北」。だから背中を向けて逃げることを「敗北」というなんて説明を読むころには、もう漢字のワンダーランドどっぷりとハマっているに違いない。

与“人”字相关的汉字也都能让人恍然大悟。譬如“従”和“比”这两个乍看没关系的汉字,可在古文字里都是两人前后并列走的象形,“两人朝左的人是‘従(從)’,朝右的是‘比’”。还有,两人背靠背的字就是“北”。因此,当读到转背逃跑就叫“败北”的说明时,我就完全沉浸在汉字的奇境中无法自拔了。

古代人も僕らに負けず劣らず絵文字が好きだったようだ。その遺伝子は顔文字のような形でいまも受け継がれている。

看来古人也与我们不相上下,都爱用图画文字,其基因以颜文字的形式传承至今。

古代文字に付けられている説明イラストもわかりやすくてグッド。本書で漢字の楽しさに目覚めた方は続編の『白川静さんに学ぶ 漢字は怖い』にも手を伸ばしていただきたい。

古文字的附加插图说明容易理解,点赞!通过本书发现汉字乐趣的读者,希望也能看其续集《向白川静老师学习 汉字好可怕》。

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