質問

提问

デパートでの言葉遣いはとても丁寧だと思うのですが,個人商店ではぞんざいな気がします。お客さんに対して使われている言葉には,店の種類による違いがあるのでしょうか。

百货商店的工作人员使用的待客用语相当正式有礼,相较之下个体商铺就有种随意的感觉。店铺类型不同,待客用语也有区别吗?

回答

回答

「閉店は何時ですか?」

“请问几点关门?”

あなたが店員さんだったとして,お客さんに「閉店は何時ですか?」と尋ねられたら,どう答えますか?

如果你是店员,当客人问几点关门,你会怎么回答呢?

A : 「7時」「7時まで」

B : 「7時です」「7時になります」

C : 「7時でございます」「7時になっております」

A : 「7時」「7時まで」

B : 「7時です」「7時になります」

C : 「7時でございます」「7時になっております」

実際に,デパート,スーパー,個人商店など,関西にあるいろいろなお店で,閉店時間を尋ねてみました。すると,様々な答えが返ってきました。その結果を録音し,敬語の段階を考慮して三つに分類したのが下の図です。

笔者亲自考察了关西地区各式店家,其中包含百货商店、超市、个体商铺等,询问的关门时间,获得答案。笔者将这些结果逐一录音,按照敬语程度分为3类,如下图所示

C : 「7時でございます」「7時になっております」のように,「ございます」「おります」が付いた形が使われる率は,デパートで最も高く,スーパー,個人商店の順に低くなっています。けれども,デパートで使われる言い方全体から見ると,「ございます」「おります」は2割弱に過ぎず,「です」「ます」が全体の7割近く用いられていました。

正如C:“7時でございます”“7時になっております”所示,后缀“ございます”“おります”这种敬语形式使用频率最高的是百货商店,其次是超市,个人商铺,逐次降低。然而从超市待客语整体来看,使用“ございます”“おります”不过2成出头,全体近7成使用的是“です”“ます”。

デパートでのアルバイト経験者によれば,「です」「ます」体は失礼に当たるとして,「ございます」「おります」体を使うように指導されたということです。ある百貨店の接客マニュアルでも,「使ってはいけない言葉遣い」として「○○です」を明記し,「○○です」に対応する「好ましい言葉遣い」として「○○でございます」を掲げています。指導やマニュアルと,現場での実態とはかなり違っているわけです。

据超市兼职人员所说,他们曾接受过礼仪指导,“です”“ます”属于失礼的表达方式,应当使用“ございます”“おります”。某百货商店的待客手册上也明确写着,“○○です”是“不可使用的措辞”,与“○○です”对应的得当措辞是“○○でございます”。与指导及手册相比,现场状况有很大不同。

ところが,デパートの総合案内に電話をかけ,閉店時間を聞いてみると,売場とは違った結果となりました。「7時でございます」「7時になっております」が全体の7割も使われ,更に丁寧な「7時まで営業いたしております」が1割以上も現れました。電話での対応は,比較的,接客マニュアルに忠実であるということが言えるようです。

然而当笔者致电超市服务台询问关店时间时,得到的回答和销售现场又不一样。整体7成回答是“7時でございます”“7時になっております”,另有1成以上是更为注重礼节的“7時まで営業いたしております”。听起来电话应对相较店内更加遵循待客手册。

一方,Cと対照的なのが,A : 「7時」といった敬語表現のない形です。個人商店で最も高く,スーパー,デパートの順に低くなっています。

再看另一方面,与C相反的是A:“7時”这种非敬语表现。个人商铺使用率最高,其次为超市,百货商店,逐次降低。

丁寧さを表すもの

表现礼节的措辞

しかし,Aのような言い方が多いからと言って,必ずしも話し方がぞんざいというわけではありません。丁寧語は存在しなくても,丁寧さは表すことができるからです。個人商店の例を挙げてみましょう。

然而,即使A这种说法很多,也并非就表示说话人无礼。因为即便不用礼貌用语也可以表现对对方的尊重。让我们来举个个人商铺的例子。

「いつもは7時なんやけど,うちね,今日たぶん,ぼく早く帰りたいから,6時半ごろに閉めたいんやわ。」

“我家一般是7点关门来着,不过今天想早点回去,大概6点半关吧。”

「大体6時半ぐらいに閉めてるんやけど,急ぎはるようやったら,ここのシャッター開けてくれはったら,この中に,家にいるんで。」

“一般是6点半关门,如果您着急的话,我给您留个窗,我就住店里。”

ここには,相手の気持ちを考えて,理由や事情を詳しく説明するなど,画一的なマニュアル敬語にはない,十分な配慮があります。大規模店に押されながらも,地域にしっかり根づいている個人商店が多いのも,こういうところがポイントになっているのかもしれません。

这些不是统一手册规定的用语,但店主充分考虑到客人的情况,详细说明原因或情况。尽管在大型商店的包围之下,仍有相当多的个人商铺扎根在各个地域,或许就是因为这人情味吧。

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