2008年03月15日付 春雨
翻译:胡继勤 star_wz lyra1030 xzx82 apple365 整理解说:young忧雪
▼東京が春先の雨に煙ったきのう、武蔵野と呼ばれる西の郊外を歩いた。散見する落葉の木々は、まだ裸のままだ。作家の藤沢周平さんは生前、このあたりに住み、雑木林の冬姿を好んだ。
昨日,东京笼罩在一片烟雨朦胧中。我步行去了西郊的武藏野。早春时节的武藏野景色荒凉,稀稀落落散布在四周的树木,依然是光秃秃的样子。作家藤泽周平生前就住在这一带,据说他对冬天的秃树情有独钟。
▼〈冬の木々は、すべての虚飾をはぎとられて本来の思想だけで立っている〉と随筆に書いた。そして、〈もうちょっと齢(とし)取るとああなる、覚悟はいいか〉と自らに問うている。来し方をごまかすことのできない立ち姿を、裸の木々に見たのだろう。
藤泽先生在一篇散文中写道:“冬日的树木,全无虚饰的成分,仅以其本来的面目伫立着。”并且自问,“再上些年纪(你)就会变成那样,做好精神上的准备了吗”大概是在光秃秃的树木身上看到了无法掩盖岁月流逝的样子吧。
▼その木々も、春がめぐれば緑をかえす。雨は雑木林を遠くにけぶらせ、けぶる中で冬芽がゆるむ。きのうの雨は、さしずめ「木の芽雨」である。北の地方では、初めて雪を交えずに雨だけが降り続く、いわゆる「雨一番」だったかもしれない。
这些光秃秃的树木,随着春天的来临又将长出嫩绿的叶子。雨,让杂树林在远处变的朦胧,朦胧中冬芽舒展了身姿。昨日的那场春雨,可谓是“催芽之雨”。在北方地区,第一次没有夹杂着雪只有雨落下,这就是所谓的“第一场春雨”吧。
▼梅は凜(りん)、桜は艶(えん)。ならば桃にはどんな一字を献じようかと過日書いたら、たくさん便りをいただいた。うららかの「麗」をはじめ、春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)の「蕩」、可憐(かれん)の「憐」、それから「雅」「満」「優」「華」……。美しい意味の「姚」など「女」を含む字が似合う、というご意見もあった。
前几天笔者曾写道,梅“凛”、樱“艳”。那么给桃花怎样一个字呢。之后便收到了很多的来信。以形容晴朗明媚的“丽”字为首,还有诸如形容春风荡漾的”荡”字、可怜的“怜”字,还有“雅”、“满”、“优”、“华”等等……。也有的意见认为,包涵着美好意义的如“姚”之类配以女字旁的字也不错。
▼亡き母や夫の面影を、桃の花に重ねる方もいた。自然は色をかえすのに、人は歳々年々同じからず。命あふれる季節だからこそ、花にひそむ思い出のトゲが胸に刺さり、ふと悲しみは滴るのだろう。
也有将桃花与亡母或亡夫的遗容联想到一起的人。年年岁岁花相似,岁岁年年人不同。也许,正因为这是生气勃勃的季节,所以,潜藏在花朵中的对故人往事思念的荆棘扎入胸口,悲怆的心情便会油然而生吧。
▼好雨時節を知り、春に当たりて乃ち発生す〉(杜甫)。よい雨は時を心得ていて、春になると降り出して万物を育む。麗、蕩、憐、雅……それぞれの思い描く一文字にも、ひと雨ごとに春が近づく3月である。
“好雨知时节,当春乃发生”——杜甫。好雨懂得适时而落,一到春天便会降临大地,滋润世间万物。这三月啊,每下一场春雨,春天就会更接近“丽”、“荡”、“怜”、“雅”等这些大家各自在心里描绘的形容桃花的字境了。
解说:
1「雨一番」とは、北海道などで、雪や霙などが混じっていない雨が降った最初の日を指す言葉
2 けぶる:煙る「けむる」の古形 更多翻译讨论尽在天声人语翻译讨论小组
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