2008年07月25日付 恶性事件中遇难的大学生
翻译:天声人语翻译讨论组 整理解说:水瓶今心
▼ビルに囲まれた空に入道雲がわいていた。献花台に夏の日が照る。花に埋もれるようにメッセージがあった。「ほんやのおねえちゃん いつもたくさんのえがおをありがとう きっとわすれないよ」。やりきれぬ、突然の終止符である。
被建筑物围起来的那片天空涌过来一片乌云。夏日的阳光照在献花台上。快被淹没在花海中的致词写道:“书店的小姑娘,感谢你一直以来灿烂的笑脸,我们一定不会忘记的”。 大家都难以接受,这突如其来的休止符。
▼東京·八王子の書店で起きた無差別殺傷事件で、アルバイトの大学生斉木愛(まな)さんが犠牲になった。人柄を知る人は「明るく、まじめな人でした」と評している。だが、一昨日までなら、尋ねられれば「明るく、まじめな人です」と答えていたはずだ。
在东京八王子书店发生的任意杀人事件中,做兼职的大学生斉木愛不幸遇难。认识她的人都评价说:“她曾经是个很阳光、很认真的人。” 然而,如果是在前一天询问的话,应该得到的是这样的回答:“她一直是个很阳光、很认真的人。”
▼憎んでも余りある凶行が、「です」を「でした」に変えさせた。かけがえのない命を過去のものにした。愛する肉親を、親しい友を、いまや過去形で語らなくてはならぬ人たちの無念は、いかばかりかと思う。
是这让人憎恨至极的凶恶行为将原本的“一直”变成了“曾经”,使无可取代的生命成为过去。如今对于不得不用过去式来表达自己的懊恼心情的至爱亲朋来说,是多么的心痛至极啊。
▼献花台に手を合わせながら、三好達治の詩の一節を思った。〈いいえ昨日(きのう)はありません/今日を打つのは今日の時計……昨日はどこにもありません/そこにあなたの立っていた/そこにあなたの笑っていた/昨日はどこにもありません〉。誰よりも本人が、一番悔しいに違いない。
在献花台前双手合十,这时候突然想起了三好達治诗中的一段话,“不,没有昨天,今天敲响的是今天的钟声…… 无论何处昨天不复存在,在那里有站着的你,在那里有你的笑容,无论何处昨天不复存在。” 逝者本人一定比任何人都悔恨。
▼昨日と今日を断ち切った男は、またも「誰でもよかった」とうそぶく。「親が話を聞いてくれず、事件でも起こせば名前が出ると思った」。33歳とは思えぬ幼稚さと、凶暴性の混在に背筋が冷える。
将昨日与今日无情切断的男人,还若无其事地说“无论杀谁都行”“父母都不听我的诉说,我想如果搞出点事端来的话就可以出名了”。 33岁的人如此幼稚,令人难以想象,其残暴性更是让人毛骨悚然。
▼「ほんやのおねえちゃん」は、だれからも好かれたそうだ。就職を決め、卒論に励み、前向きな意欲に満ちていたと聞く。不平不満を社会や他人のせいだと決め込む愚か者からは、最も遠い人だったのに違いない。
据说“书店的女孩”人见人爱。听说她已经找好了工作,正在努力完成毕业论文,对将来充满了希望。有一点可以肯定的是,她与那些把个人的愤懑不平怪罪于社会或他人的蠢人有着天壤之别。
解说:
三好 達治(みよし たつじ、男性、1900年8月23日 - 1964年4月5日)は大阪府大阪市出身の詩人。東京帝国大学文学部仏文科卒。 はじめ職業軍人への道を歩み陸軍幼年学校を経て陸軍士官学校に進むが、脱走事件を起こして退校処分となり、京都三高文科に入学。三高時代はニーチェやツルゲーネフを耽読し、丸山薫の影響で詩作を始める。大学在学中に梶井基次郎らとともに同人誌『青空』に参加。その後萩原朔太郎と知り合い、詩誌『詩と詩論』創刊に携わる。シャルル·ボードレール(Charles Baudelaire)の散文詩集『巴里と憂鬱』の全訳を手がけた後、処女詩集『測量船』を刊行。叙情的な作風で人気を博す。十数冊の詩集の他、詩歌の手引書として『詩を読む人のために』、随筆集『路傍の花』『月の十日』などがある。 更多翻译讨论尽在天声人语翻译讨论小组
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