3.名詞として用いる漢語(用作名词的汉字词汇

名詞として用いられる漢語の場合は、共きょう起きする動詞は何かをよく考えなければいけない。

当汉字词汇作名词用的时候,必须考虑与其搭配的动词的具体情况。

(1)~ガアルという用い方をする語(用作“~ガアル”形式的词语

この形の漢語では、「~がある」のほかに「~を持つ」という形があるものとないものがある。財産など具体物の他、「愛あい情じょう」「関かん心しん」など人の内ない面めんに属ぞくする語、また「~力りょく」という語は「持つ」で言い換えられるが、他の語は言い換かえられないようである。「人にん気きを持っている」などは明らかに誤用である。

这种形式的汉字词汇,除“~がある”的形式之外,有的可以用“~を持つ”的句型,有的却不可以用。除了财产等具体的东西之外,像“愛情”、“関心”等属于人的内心的词语,还有“~力”等词语,可以用“持つ”来替换,其他词语则不可以随意替换。像“人気を持っている”很明显是误用。

また、この種の語は程てい度どを持っているのが一般的である。それぞれ、どのような程度表現をするかよく調べる必要がある。

另外,这些词语一般都带有一定的程度性。它们分别表达什么样的程度呢,需要深入仔细查阅。

1. 「関心」
例「 そのニュースを聞いて、あまり関心しなかったけど、ついレコード会がい社しゃに絵え葉は書がきを送ってしまった。」
関心しなかった→関心がなかった
まず99パーセントの学生がこの種の誤用を起こすが、これは、中国語では「我很关心你。」などと言うことから、多分母ぼ語ご干かん渉しょうにより「関心」を動詞と勘違いしているのであろう。

大约有99%的学生会出现这种误用。这是因为汉语中经常说“我很关心你”,所以可能是受母语的干扰而把“关心”当成动词使用了吧。

程度を示す表現は、「関心が深ふかい」「関心が強つよい」。(表示程度的表达方式是“関心が深い”、“関心が強い”。)
他に「関心を引ひき起おこす」「関心を集あつめる」等の用法がある。(还有一些像“関心を引き起こす”、“関心を集める”等用法。)

2.「経験」
例「姉はお見み合あいの経験を持っています。」
経験を持っています→経験があります
また、「経験する」という動詞の用法もある。(另外,也有“経験する”作动词的用法。)
程度を示す表現は、「経験が豊ゆたかだ」。(表示程度的表达方式是“経験が豊かだ”。)

3.「効果」
例「でも、効果があまりよくないだろう。」
効果があまりよくない→効果があまりない
例「でも、あまり効果が効ききませんでした。」
効果が効きませんでした→ 効果がありませんでした
程度を示す表現は、「効果が大きい」。(表示程度的表达方式为“効果が大きい”。)

4.「差」
例「 この点で、日本と中国を比くらべると、大きな差を持っているに違いない。」
差を持っている→ 差がある
程度を示す表現は、「差が大きい」。(表示程度的表达方式为“差が大きい”。)
他に「差がつく」「差をつける」「差が開ひらく」「差を縮ちぢめる」などの表現がある。
(其他还有“差がつく”、“差をつける”、“差が開く”、“差を縮める”等表达方式。)

5.「~力」
例「 経けい済ざい力りょくの面では、山やま本もとさんは田た中なかさんと比くらべてかなり強つよいけど……」
強い→ ある

母語干渉により、「能のう力りょく」「経済力」などの程度を中国人学生は「強い」と表現するが、人間の内面に属する多くの能力は程度を示す表現を用いず、「とても能力がある」と程てい度ど副ふく詞しを用いるのが普通である。敢あえて形容詞を使うなら、「能力が高い」「包ほう容よう力りょくが大きい」などであろう。(但し、「想そう像ぞう力りょくが強い」とは言うようである。)内面以外の力、例えば「腕わん力りょく」「破は壊かい力りょく」「影えい響きょう力りょく」「教育力」など、外から観かん察さつ可か能のうな暴力的な力や人に影響を与える力は「強い」を用いることができる。

受母语的干扰,中国学生喜欢用“強い”来形容“能力”、“经济实力”等的程度。但属于人的内在能力一般不用表示程度的表达方式,而一般用“とても能力がある”来形容其程度。如果非要使用形容词的话,也应该是“能力が高い”、“包容力が大きい”。(但可以说“想像力が強い”。)内在能力以外的,比如“腕力”、“破壊力”、“影響力”、“教育力”等可以从外界观察到的粗暴的力以及能够给他人带来影响的力可以用“強い”来形容。

(2)その他の用法を取る語(有其他用法的汉字词汇

1.「参考」
例「これから批ひ判はんを参考して、改かい善ぜんしようと思いました。」
参考して→ 参考にして
「~を参考にする」という形を取る。(用作“~を参考にする”的形式。)

2.「態度」
(a)「 そこの店員は『買わないから相あい手てをしない』という態度を表あらわしました。」
態度を表しました→ 態度を取りました
(b)「 若い人は、『個こ人じんの自じ由ゆうで、何でもしていい』という態度を持ちます。」
態度を持ちます→ 態度でいます

実は、そもそもの誤用は、日本人は「態度」という言葉をこのように用いないことである。「態度」とは特定の気持を積極的てきに表したい場合に用いる手段というよりは、「態度が悪い」などある人物の行為全般から受ける全体的な印象である。

其实,根本的误用源于日本人不这么用“態度”这个词。所谓的“態度”与其是想要积极地表达某种特定的心情时用的一种手段,倒不如是以“態度が悪い”等方式来形容从某个人的行为整体感受到的、整体的印象。

(a)において「態度」と「表す」は、中国人学生にとって相あい性しょうのいい語のようだが、日本語では決して使わない。日本語では、「そこの店員は……という気持が態度に出ていました。」とか「そこの店員は……と言わんばかりの態度でした。」などにすべきであろう。

在(a)句中,“態度”和“表す”两个词对中国学生来说搭配得很好,但日本人绝不这么用。日语中应为“そこの店員は……という気持ちが態度に出ていました。”或“そこの店員は……と言わんばかりの態度でした。”等。

また、(b)のように「態度を持ちます」とも決して言わない。「若い人には……という風潮があります。」と言うべきであろう。

另外,日本人也绝不像(b)那样说“態度を持ちます”。应该是“若い人には……という風潮があります。”。

これこそ、冒ぼう頭とうで述べた「日本語らしくない文」の典型であろう。

这些现象,正是笔者在开头部分所说的“不地道的日语句”的典型。

注:本文内容节选于《たのしい日语作文教室》一书。本书由日本大新书局引进,由南开大学出版社和天津电子出版社联合发行,沪江日语授权转载部分内容。

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