今回の依頼
読んだ後、少しだけ背筋がぞくっとする、タイムスリップ、タイムトラベル、もしくはパラレルワールドもののSF小説を探して下さい。(影山敏彦)

这次的委托(Modern Classics接受委托搜寻古本书籍)
阅读之后,稍稍会令人感觉有些背脊发凉。请寻找一下穿越过去(time slip)、时空旅行(time travel)、或者是平行世界(parallel worlds)的SF(科幻)小说。(影山敏彦)

 

 

 

第四期冰期
著者:安部公房
出版社:新潮社
发行年:平成17年第37次印刷
文库、新刊
Modern Classics价格:540日元


国立のとある研究所で、未来を予測する「予言機械」が完成する。バラ色の未来を予言するはずの夢の機械。しかし予言機械が正確に描き出す未来の姿は、現在の人間にとって、到底受け入れられるものではなかった。この恐るべき機械によって、少しずつ明らかになっていく未来の姿。そして遂には、“現在から未来を守る”ため、謎の組織が動き出す!

在某个国立研究所里,用来预测未来的“预言机器”开发完成了。这本是用来预言华丽未来的、梦幻般的机器。然而,预言机器能够正确描绘出的未来姿态,对于现代人来说,却不是可以接受的现实。因为这个令人不禁惊恐的机器,未来的样子慢慢变得明朗起来。于是,为了“从现在开始守护未来”的谜一般的组织终于出动了!

『箱男』『の女』で有名な、安部公房が描く長編SF推理小説。SFといっても、最初から最後まで舞台は現代です。ですが読み進んでいけば、本書が真の意味での“タイムスリップ小説”であることが分かると思います。

这是以《箱男》、《砂之女》作品出名的安部公房所著的长篇SF推理小说。虽说是SF,但从开始到结束,舞台都是在现代的。然而读到深处,就能感知其真正意义上是“穿越过去(time slip)”的小说。

未来が現代の人間にとって、バラ色である保証はどこにもない。というよりも、果たして僕らに、未来を判断する権利があるのでしょうか?未来は言うまでもなく未来の人々のもの。もし僕らが、未来の受け入れを拒否した場合、僕らは“未来の敵”になってしまう…。

未来对于现代人来说,没有任何保证说是五彩斑斓的。到头来,我们是否拥有决断未来的权利呢?未来毋庸置疑是属于未来的人类的。如果我们被未来拒绝接纳的话,我们将成为“未来的敌人”……

今回選んだなかで、もっともぞっとするSF小説です。

在这次所选的古书中(推荐的还有其他小说,本文只介绍了其中一本),本书是最为令人毛骨悚然的SF小说。

【この本を選んだ理由】
日本のSF小説の御三家といえば、星新一、小松左京、筒井康隆が挙げられます。でも世界的に有名で、日本を代表する作家である安部公房が、わが国のSF小説の草分け的存在であることを、知ってる人は少ないのではないでしょうか。SFは、科学の世界観を文学と融合させるところに、特色を持つ小説です。そして安部公房は、作家でありながら、医師免許を持つ理数系の人。日本の文学者で最初にコンピューターを使い始めたと言われる彼が、SF小説を書くことは、むしろ自然な流れだったと言えます。

【选择本书的理由】
说起日本三大SF小说家,便是星新一、小松左京、筒井康隆。在世界上闻名遐迩的日本代表作家安部公房,知道他是日本SF小说创始人的读者却少之又少。SF的特色在于,它将科学世界观与文学相融合。而安部公房既是作家,又是拥有医生执照的理科系人才。流传他是日本文学界最早开始使用电脑的人,(由此看来)创作SF小说对他来说不过是自然趋势罢了。

本書は彼のSF的作品のなかで、もっとも完成度の高い作品です。安部公房を読み出すと、中毒のようになる人が多いのですが、そんなコアなファンのなかにも、本書を最高傑作に挙げる人は少なくありません。前衛作家安部公房が描く、異色のSF推理小説です。

本书是他所创作的SF作品中完成度最高的小说。只要说出安部公房的名字,很多人就会像中毒一样迷恋吧,就算是在核心FANS们中,赞誉本书为最高杰作的人也相当之多。这正是前卫作家安部公房所描述的、迥然不同的SF推理小说!

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