春節期間中の中国人の「爆買い」は、やっぱりすごかった。私も銀座や新宿を通るたびに観光客に出くわし、その猛烈な買い物ぶりに目を見張った。

春节期间,中国人的“抢买”真的叹为观止。我路过银座、新宿等地方时也目睹了游客那疯狂的购物的样子。

テレビを見ていたら、東京みやげの定番「東京ばな奈」を何箱も抱えた女性がレポーターに「これ、有名なんでしょ? 日本のお菓子はすごくおいしいものね。親戚の分も合わせてたくさん買っちゃったわ!」と、口から泡を飛ばして話していた。私自身も先日、上海の友人から「『白い恋人』の24枚入り2箱と、『ロイズの生チョコ』1箱、それに『マルちゃん正麺』醤油味の5個入りパックを買ってきてもらえないでしょうか」と頼まれてしまい、にわか運び屋をやった。

电视上,抱着好几盒经典东京特产“东京banana”的女生对记者很激动的说,“这个很有名吧?日本的零食真的很好吃。还要分给亲戚买所以一下子买了很多。”我自己也是,前几天上海的朋友拜托我“能不能帮我带24片装的‘白色恋人’2盒、‘royce生巧克力’1盒、酱油味的‘小丸子正面’5包呢”,所以也当了一次临时搬运工。

確かに、日本のお菓子はおいしい。値段も安い。なのにパッケージがすごく洗練されている。中国人が「大量に買って帰って配りたい。友だちに自慢したい」という気持ちはよく理解できる。
 

确实,日本的零食很好吃。价格也便宜。但是包装很讲究。中国人的“大量购买回去后分一分。和朋友炫耀一下”之类的心情是很能理解的。

なぜかといえば日本製品の中でも、とくに日用品の品質の高さは、中国国内で販売されている商品に比べたらまさしく「雲泥の差」だからだ。中国は経済発展の結果、高額な商品は街で山ほど見かける。なのに、日常生活で必要なジャンルの商品では、価格や品質が“日本並み”のものはなかなかないのだ。

那是为什么呢?是因为日本制品中,尤其是日用品的品质很好,中国贩卖的商品与之一比简直就是“云泥之别”啊。中国经济发展的结果是满街都是高价的商品。但是,在日常生活的必需品中,价格和品质等和“日本一般”的商品基本上没有。

いっぽう、“被験者”としては、上海に滞在していた間、約20人の中国人食べ比べをしてもらい、どちらが日本製で、どちらが中国製かを当ててもらった。読者の皆さんはこれらの外見だけを見て、どちらが「日本製」か、確実に当てることはできるだろうか?

另一方面,在上海的时候,让大约20个中国人作为“试验者”试吃了一下食品,让他们猜到底哪个是日本制哪个是中国制的。各位读者看一下外观,能猜中哪个是日本的吗?

結果をご報告しよう。

汇报一下结果。
                                 

わかりにくかったのは「アーモンドチョコレート」だった。粒の大きさがほぼ同じで、外見だけではまったく見分けがつかない。食べてみても違いがわかりにくかったようで、多くの人が「う~ん。わからない」とつぶやいていた。

最难分辨的是“杏仁巧克力”。颗粒的大小差不多,只是看外观的话是分辨不出。吃了也不知道区别,很多人都说:“嗯~不知道啊。”

この商品は上海のコンビニで、「ポッキー」と並び最も頻繁に見かける日本のお菓子だが、パッケージも日中でほとんど(まったく?)同じ。私が食べても味の違いはわからなかった。現地化というか、標準化がかなり進んでいる商品なのかもしれない。

这种商品在上海的便利店也有卖,和“pocky”一样是最常见的日本零食,包装的话中日基本(完全?)相同。我自己吃了也分不出味道有什么不同。可能这是是本地化或者标准化程度较高的商品吧。

つまり、パッケージのデザインにわずかの違いがあるだけで、中身は日本から持参したものと同じであるはずなのだが、中国人たちは「食べ比べテストをしている」という意識でいるからなのか、「もしかして、同じ商品では?」と疑った人は一人もいなかった。みんなそれぞれ考えながら、どちらかの答えをあてずっぽうで言っていた。

总体来说,只是包装的设计有一点细微差别,商品本身是和日本拿过来东西是一样的,而且中国人中没有人认为“是试吃比较实验”,或者去疑惑“也许是同一种商品”。大家都是一边考虑一边给出答案。

「日本製=繊細で完璧」という共通認識があるから、日本のコンビニのお菓子でも、ありがたがって受け取ってくれるし、わざわざ来日して数十個と買っていってくれる。これは日本人としてうれしいことだし、まさに日本企業が何十年もかけて積み上げてきた「ブランド力」「信用力」の賜物ともいえる。

因为有“日本制=细致完美”这一共识,即使是日本便利店的零食也是很愉快的接受,会特意来日本买几十个。这对于日本人来说是开心的事,可以说是日本企业经过几十年积累的“品牌力”“信用度”所带来的结果。

しかし、「外見」や「先入観」を取り除いてフラットに並べてみたら、「これが日本製だ」と誰もが断言できるほどの大きな差は、スーパーのお菓子に限っていえば、もうあまりなくなっている。味も(チョコを除いて)、パッケージの差もどんどん詰まっている。

但是,除去“外观”和“先入为主”,就摆在一起看看,任何人都能断言“这是日本制”的最大差别是,仅限于超市的零食来讲的话是没有的。口味(除去巧克力)、包装的差别也不是很大。

もちろんこれは、日本ブランドのお菓子に限っての実験だし、その味もパッケージも日本メーカーの技術移転のおかげだ。日本が得意とする細かな気配りの製品作りが、最後まで中国ではできない可能性もある……だろうか? そして、こういう細かい気配りを、これからもずっと中国人が喜んでくれると期待していいのだろうか?

当然这只是做了日本牌子的零食的实验,那个味道、包装也得益于日本厂家的技术转移。可能最后中国还是不能学到日本擅长的细致的商品制作……呢?那我就可以一直期待这份细致是能让中国人一直欣赏喜欢的呢?

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