映画『何者』が、10月15日から公開されます。今作は、就職活動にのぞむ5人の大学生たちが、SNS上の人間関係や自意識翻弄される姿を浮き彫りにするストーリー。この物語の核となる大学生グループを演じるのが有村架純さん、菅田将暉さん、二階堂ふみさんといった、日本の映画・ドラマ界を牽引する若手俳優陣。Spotlightでは今回、主人公・二宮拓人を演じる佐藤健さんの単独インタビューをお届けします。

电影《何者》于10月15日上映。这部作品刻画的是面临就职活动的5名大学生在SNS上的人际交往和被个性愚弄的姿态。扮演这个故事核心的大学生成员有村架纯、菅田将晖、二阶堂富美等引领日本电影·电视剧界的年轻演员阵容。Spotlight这次单独采访了扮演主人公·二宫拓人的佐藤健。

「芝居」をしている実感があった作品

这是让我有在“演戏”这一实感的作品

『るろうに剣心』『龍馬伝』など、これまで躍動感あふれる役を多く務めてきた佐藤さん。ですが、今回演じる二宮拓人は、SNSを積極的に利用するような、今時のごく普通の大学生。

佐藤大多演绎《浪客剑心》《龙马传》等动作感极强的角色,但这次扮演的二宫拓人是积极使用SNS、当今社会中极其普通的大学生。

「もちろんどの役も違うので毎回違いは感じているのですが、今回はほかの作品に比べて、より『芝居』をしているという実感がありました。今まで僕が演じてきた役柄は、その人物の人生をそのまま切り取るという、ドキュメンタリーに近い事だったので、逆にあまり作り込んでいかないほうがよかったんです。今回は監督が舞台出身ということもあって、本番前のリハーサルやテストを何回もやりましたし、他のキャストたちと呼吸を合わせながら、“自分たちで作品を作っていく”という感覚がすごく強かったです」

“当然无论哪个角色都是不一样的,每次的感觉也不一样,但是和其他作品相比,这次更有在‘演戏’的实感。目前为止我演过的角色基本上是照搬这个人物的人生,类似于纪录片,所以相反不需要太多演绎。而因为这次的导演是舞台出身,所以真正开拍前进行了好几次彩排、试演,要配合其他演员们的节奏,强烈感受到‘由我们自己去创造作品’的感觉”

『天皇の料理番』秋山徳蔵であれば“料理の才能”、『BECK』田中幸雄であれば“歌の才能“など、天賦の才を身につけた主人公を演じることも多かった佐藤さん。そうした意味でも、個性を持たない今回の役への取り組み方に、戸惑ったこともあったそうです。

《天皇的料理人》中秋山德藏有着“料理的才能”、《BECK》中田中幸雄有着“唱歌的才能”等,佐藤饰演的多数主人公都天赋才能。在这一方面,这次面对饰演毫无个性的角色他似乎也有疑惑之处。

「たしかに、これまではいわゆる“天才”みたいな役をやることが多かったかもしれません。もちろん、そうした役も努力はしないといけないんですが、どの方向に努力すればいいかは割と明確に見えていました。例えば秋山徳蔵だったら、料理を頑張るといった具合に。でも今回の場合は、どこにどう頑張っていいのかがわからなくて難しかったですね。だからずっと手探りだったし、悶々としたものを抱えたまま進んでいく感じはありました」

“确实,目前为止饰演‘天才’一类的角色比较多。当然,那些角色也是要努力去诠释的,但是努力的方向是很明确的。比如说秋山德藏,就是在料理这方面很努力。但这次的话,不知道该往哪努力,这点很难。所以一直在摸索,一直是苦恼着前行”

「俳優という仕事の分野で一番を目指したい」

“想在演员这个工作领域中取得第一”

そこで今回、撮影にのぞむにあたっては、配給会社・東宝の実際の人事・内定者とともに、リアルな“就活体験“をしたそう。

这次因为拍摄的关系,体验了一番电影配给公司·东宝的人事和内定者间真实的“就职活动”。

「面接は難しかったですね。シビアな世界だなというのがわかったし、就活する人はみんな偉いなと思いました(笑)。ただ、もし自分が落ちたとしてもわりと気にしないんです。『今回は合わなかったんだな』とすぐに切り替えられるタイプなので」

“面试很难。知道了这个世界多么残酷,觉得进行就职活动的各位真的都好厉害(笑)。但如果自己落选的话倒不会很在意,因为我是‘和这次的工作合不来啊’马上能转换心情类型的人。”

舞台は違うものの、会社から内定を得るために大学生が行う就職活動も、作品に出演するために俳優がのぞむオーディションも、“勝ち上がっていく”という競争の構造に違いはありません。

舞台虽然不同的,为了从公司取得内定大学生进行的就职活动、为了出演作品演员进行的甄选,“胜者为王”的竞争构造是一样的。

「言ってしまえばみんなライバルだけれど、仲間や友達が成功したらうれしいし、周りの俳優に大して、特に競争心は持っていないですね。ただ、せっかく男に生まれたんだから、俳優という仕事の分野で一番を目指したいとは思っています」

“说到底大家都是竞争对手,但是如果朋友伙伴成功了还是觉得开心的,放眼周围的演员,并不是很有竞争的心理。但是,生为男生,还是想着在演员这个工作领域上取得第一的”

映画を見た友人の感想は…

看了电影的朋友的感想是···

この作品では、拓人が冷静分析系男子、有村さん演じる瑞月が地道素直系女子、菅田さん演じる光太郎が天真爛漫系男子と、それぞれ実生活に「いるいる!」と思わせるキャラばかり。このインタビューの途中、佐藤さんからこの大学生グループの中で、誰に感情移入をしたかと問われ、「拓人」だと答えたところ…

这个作品中,拓人是会冷静分析的男生、有村饰演的端月是朴实率直的女生、菅田式样的光太郎是天真烂漫的男生,这些角色都是现实生活中存在的。在这次采访中,佐藤健对于在这个大学生群体中会把感情代入哪个角色这一问题,回答是“拓人”……

「僕もその1人なんです。朝井リョウくんは、『何者』を読むほとんどの人が拓人に感情移入するように作っていったらしく、実際小説を読んでいるときは拓人にずっと共感していましたね。一方で、僕の知り合いで、隆良(※編集部注:岡田将生さん演じる空想クリエイター系男子)のように、クリエイティブの仕事をしている人からは『今日から心を入れ替えて頑張ります』と感想が送られてきました(笑)」

“我也是其中之一。朝井辽创作《何者》的时候一直努力让读者将自己感情代入拓人这个角色中,我自己在读小说的时候也是和拓人产生了共鸣。另一方面,我的熟人是和隆良(※编辑部注:冈田将生饰演的幻想创作系男生)一样从事创作方面的工作,他的感想是‘今天开始要改变心态努力奋斗’(笑)”

そう共感しながらも、撮影では手探りのまま進んでいったと語っていた佐藤さん。“二宮拓人”という人物がスクリーンに映し出されているかは、見た人の感想に委ねています。

佐藤说自己虽然有共鸣但在拍摄中一直是摸索着前进。“二宫拓人”这个人物是否能在银幕前很好呈现,就交给观众来判断了。

「例えるなら、顔がない『のっぺらぼう』のような役を今回やらなければいけなかったので、それが体現できたかと聞かれると、まだ分からないですね。だから、今日の様に取材する方や、映画を見た皆さんから『普通にいそうでした』と言われて実感していくんだろうなあと」

“比如,这次演的是没有颜值的‘单调’之极的角色,然后被问是否能很好展现的话,我自己是不清楚的。所以,今天来取材的人、以及看电影的观众,能和我说‘这个感觉平时生活中也有’的话,那自己也会有实感了”

年配の人にこそ見てもらいたい映画

年长的人更应该看的电影

「就活」というテーマのため、やはり高校生・大学生といった若者に見てほしいのでは、と伺ったところ、意外な返答が。

因为是“就职活动”的主题,果然还是应该希望高中生、大学生等年轻人看的吧,这样说的时候得到了意外的回答。

「大学生とか同年代の方は絶対共感してくれると思うので、もちろん見てほしいんですけども、実は年配の方にも見てもらいたいんです。というのは、原作の朝井リョウくん曰く、小説では年齢が上の方から『面白かった。若者たちのSNSやTwitterの中では、こんなことが繰り広げられたなんて』という評価が多かったらしく、映画でもそうなっていけばいいと思っています。何もデフォルメしてない、これが現代の若者たちのリアルなんだと感じてもらえれば」

“大学生或同年代的人对此是肯定会有共鸣的,当然希望他们来看。但是,实际上还想让年长的人也来看。为什么这么说呢,因为原作作者·朝井辽说过,不少年长的人看了小说之后有了‘很有趣。年轻人的SNS、推特是这么玩的啊’的评价,所以觉得看了电影之后也有这样的评价就好了。希望观众能感受到这是没有变形加工过的现代年轻人的实态”

インタビュー途中、「役者スイッチ」を入れるコツは、の質問に「気合いですね。あとは負けず嫌いの気持ち」と答えてくれた佐藤さん。「何者」にもなれない拓人という人物を作り上げることが難しかったと語る理由には、こうした発言からもわかるように、佐藤さん自身が「俳優」として強い矜持を持っているからなのかもしれません。

采访途中,对于打开“演员开关”的诀窍是什么的问题,佐藤回答“是干劲。还有就是不服输的心情”。在说明创作成为不了“何者”的拓人这一人物有难处的理由中,我们也从这样的发言中感受到,佐藤自己作为“演员”有着强大的自尊心。

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