■出版業界の人しか分からない専門用語もいっぱい!

■满满都是只有出版界的人才知道的专门用语

——校閲の世界には専門用語も多いと聞きましたが、やはりそうですか?

——听说校对界的专门用语很多,真是这样么

そうですね。この仕事は、結構専門用語が多いです。まず私たちの読む試し刷りのことを「ゲラ」と言いますし、振り仮名のことは「ルビ」と呼びます。ルビの入れ方も中付き(対象となる文字の中央に入れる)や、肩付き(対象となる文字の右肩につける)などがあります。

是的。这份工作专门用语相当多。首先我们读的试印被称为“校样”,注音假名被称为“小铅字”。小铅字的插入方法也是居中(放于对象文字的中央),居右(放于对象文字的右方)等等。

ルビについてはほかにも一文字ごとに振るか、対象の語全体に均一に振るかなどの違いもあります。

关于小铅字的话还有是标注这一个文字呢,还是句子整体都标注上呢等不同的标注方法。

表記の統一も大切です。固有名詞のほか、キーワードにも気をつかいます。たとえば美容に関する本の場合「美しい」という表記と「うつくしい」という表記が混在していたら、傾向を見て「そろえますか?」という指摘を入れます。

表记统一也是非常重要的。除了固有名词之外,还要注意关键词。比方说,美容相关的书籍的场合的话有“美しい”这样的表记方式和“うつくしい”这样的表记方式,混在一起的话,看作者的写作倾向然后再批注上“统一吗?”。

ウェブではこうした表記の統一は「置換」なんかの機能で簡単にできますが、データがいつもあるわけではないので、紙の上でチェックをするときは記憶に頼るしかありません。とはいえ読みすすめながらどの表記が多出かを書き出してチェックするので「この言葉は漢字のほうが多いな」と気付けるんです。

网上的话统一这样的表记方式的话用“置换”之类的功能就能简单的完成,但是数据不是一直都有的,纸面上检查的时候只能倚靠记忆了。虽说随着阅读的推进,把多次出现的表记写下来的话会注意到“这个词还是汉字的场合比较多”。

——そんなに細かいところまで! でもたしかに、区別が必要なところですよね。

——要到那么细的地步!但是确实有必要进行区分呢。

はい。あとは誤解が起きる可能性を少しでも減らすため表記方法を工夫します。たとえば漢数字の「一」だと、「―(ダーシ)」や「ー(オンビキ・伸ばし棒のこと)」と見分けがつきにくいですよね。だから「一」と書いた下に「(漢数字)」と注記を入れるようにしています。同じように漢数字の「二」もカタカナの「ニ」と見分けがつきにくいので、注記を入れます。

是的。然后为了尽量降低错字的可能性,也需要在表记方式上下功夫。以汉字数字“一”来举例,它和“-(破折号)”、“ー(长音符•长音的横线)”是很难分辨的吧。所以会在“一”的下面标注上“(汉数字)”以示区分。同样汉数字的“二”也和片假名的“二”很难区分,所以会添加标注。

また「・(ナカグロ)」も「.(ピリオド)」などと見間違いやすいと思います。なので点が中央にくるように囲みを入れて、区別しやすいようにしていますね。

另外“•(中圆点)”也和“.(英句号)”等容易看错。所以为了让中圆点看起来在字中间会圈起来,好容易区分。

先ほどご説明した振り仮名の「ルビ」も、これはルビだと分かるように、丸囲みで「ル」という文字を入れたりします。

刚刚介绍过的标注假名的“小铅字”也是一样,容易明白这是小铅字,会在圈里写“ル”这样的文字并批注上。

——チェックすべき点が本当にたくさんあるんですね……!

——应当检查的点真的有好多啊……!

そうなんです。でもこういったものはまだまだ序の口。不適切な表現が使われ、炎上したりすることってよくありますよね。そういう表現についてアラートを出すのも、私たちの役割だと思っています。

是这样的。但是这些还只是一个开头。因为使用了不合适的表达方式,被批判的事情经常发生。对于这样的表达方式拉响警钟也是我们的职责。

指摘には、基本的に「?(ハテナ)」を付けるようにしています。文脈上違和感があっても、著者の方は何かの意図があってその表現にしたのかもしれないし、そのあたりは私たちには正確に窺い知れないためです。

检查校样的话,基本上就是标上“?(问号)”。虽说会有条理上的违和感,但是或许是作者有表达什么的意图,如果发生这样的事的话,我们也无法正确窥探到作者的意图。

このようにあくまでもその指摘を採用するかどうかは著者の方や編集者の方の判断にお任せしていますが、差別的な表現が使われたり、あまりにも偏った断定的な表現については「世間一般的にはこう思うかも知れません」というのを、読者の立場で節度を持ってご提案するようにしています。

像这样至少是否采用这个检查校样就能够交给作者或者编辑来判断,如果使用了偏见类的表达方式,但又不能断定是否是真的太过偏见的话抱着“世人一般也是这样认为的吧”这样的想法,从读者的立场带着底线提出建议。

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