芸歴30年目で“怪演”枠ポジションを確立 “キャラ先行型”ではない演者としての厚み

艺龄30年确立“怪演”地位 靠的不是“角色先行”而是作为演员的积累

水野の“怪演”女優としての力量を印象づけることになったのが、『黒い十人の女』(2016年/日本テレビ系)で演じた舞台女優·如野佳代役。プレイボーイのテレビプロデューサー·風松吉(船越英一郎)が、妻と9人の愛人から殺害計画を企てられる物語で、愛人同士のいがみ合いをなくそうとするも、愛人仲間に“カフェオレをかけられる”のがお約束のドンくさく、滑稽さが憎めない最下層の愛人キャラクターだ。

水野给人留下深刻“怪演”女演员印象是通过《黑暗中的十个女人》(2016年/日本电视台)中饰演的舞台剧演员如野佳代。这部作品讲述了花心电视制作人风松吉(船越英一郎)的妻子和九个情人联合计划杀害他的故事,水野美纪饰演的是情人中地位最低,总试图当和事佬劝解大家不要争吵,又几乎每集都被“伙伴”泼牛奶咖啡的,有些笨拙滑稽又让人恨不起来的角色。

どこか水野本人との経歴の重なりを匂わせつつ、おもしろおかしく残念さがデフォルメされた役柄は、まさにハマり役だ。脚本を手がけたバカリズムは「この作品の後は相当、変な役も来るんじゃないかな(笑)。“あんなことやるんだ?!“って、世間に知れ渡っちゃいましたからね。そもそもポテンシャルがすごい方なので、それを世間に知らしめたかっただけ」(2017年1月30日/ORICON NEWS)と語っているが、脚本のおもしろさを一身に引き受けているような水野の振り切れた怪演ぶりは、バカリズムの狙い通りであり、彼によって引き出された部分も大きい。怪演女優という新たな武器を手にした彼女に対して、“水野に変わり者を演じさせる”という関係者の視線も集まった。

这一角色展现了水野本人演艺经历的积累,这个有趣、怪异、又有些可惜的角色,仿佛为她量身定做。负责剧本的笨蛋主义在2017年1月30日的采访中称:“这部作品之后恐怕会有很多奇怪的角色来找她吧(笑)。毕竟大家已经通过这部作品知道她‘能演到这个程度?!’。她本就是潜力十足的演员,我只是想让大家知道了这件事而已”。水野拼尽全力的演技像是承包了剧本中所有的有趣之处一般,这正是笨蛋主义的目的,他也让大家看到了不一样的水野美纪。成为“怪演女演员”这一新武器的水野,受到业界人士瞩目“希望水野能来演个怪人”。

続く『奪い愛、冬』(2017年/テレビ朝日系)では、森山信(大谷亮平)の妻·蘭役で、異常な嫉妬に狂う女の姿が視聴者を震え上がらせた。愛憎がにじみ出る演技とともに、もともと美形であるビジュアルの凄みも増して、完全ヒールの悪女役の姿を印象づけた。SNSでは「怖すぎて震える」「心臓に悪い」などその狂気の表情も反響を呼び、芸歴30年目にして“怪演”枠でのポジションを確立した。

之后,在《夺爱之冬》(2017年/朝日电视台)中,她饰演森山信(大谷亮平 饰)的妻子兰,这一拥有异常嫉妒之心的疯狂人物震撼了观众。表现出明确爱憎的演技加上原本美貌的长相,更增添了几分凄美,踩着高跟鞋的恶女形象给人留下深刻印象。网上评论她疯狂的表情为“可怕到浑身发抖”、“对心脏不好”,艺龄30年的她确立了自己“怪演”的地位。

一方で、“怪演”には、女優本人の前に強烈すぎるキャラクターだけが視聴者の印象に強く残ってしまうことや、その女優に対して特定のキャラクターのイメージがつきまとってしまう、“キャラ先行型”女優に陥る危険性を常にはらんでいる。特に出演作品数が少なく、実績や演技の幅が乏しい役者においては、その後の俳優活動においてデメリットとなる場合もある。

另一方面,说起“怪演”,很容易陷入给人留下“角色先行”印象的危险境地,即比起演员本人,只有个性鲜明的角色给观众留下了深刻印象,或是对某个演员只有某种特定个性角色的印象。特别是出演作品较少,缺乏实绩和戏路的演员,有可能不利于他们今后的演员之路。

水野の場合は、正統派からドロドロ愛憎劇、アクション、コメディまでバラエティに富んだ実績に裏打ちされた演技力が根底にある“怪演”により、キャラクターに食われてしまうことがない。ひと言で“怪演”といっても、演じるキャラクターによって全く異なる芝居になり、水野の経験値から生み出される、それぞれの作品における唯一無二の存在感を放つ役柄になっている。そんな水野の力が遺憾なく発揮されている特徴的なキャラクターだからこそ、視聴者の心を掴んで離さないのだろう。

再看水野,她的“怪演”基于深厚的演技基础,从正统剧到激情爱憎剧、动作戏、喜剧,各种剧类都留下了她的实绩,因此才不会被角色反噬。虽说是“怪演”,但根据角色的不同展现出的不同演技都是出于水野丰富的演艺经验,让每一部作品中的角色都绽放其独一无二的存在感。正因为水野不遗余力地饰演了这些性格鲜明的角色,才能紧紧抓住每一位观众的心。

本文为沪江日语原创翻译,未经授权禁止转载。

精华阅读推荐:

本田翼:演技差是公认的,可爱也是公认的!

安达祐实:日本最强童星“奇迹般的不老神颜”