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むかしむかし、神谷(かみや)に権兵衛(ごんべえ)という力持ちがいました。

很久很久以前,在神谷有个叫权兵卫的大力士。

権兵衛は力が強いだけでなく、そばの大食いでも評判でした。

权兵卫不仅力大无比,而且还以很能吃荞麦面而成名。

何しろ二升のそば粉で作ったそばを、ペロリと食べてしまうのです。

他很快就能把用两升的荞麦粉做的荞麦面吃完。

ところがちょうど同じ頃、薮原(やぶはら)にも、「そば食いでは、誰にも負けねえぞ」と、いばっている坊さんがいました。

而同时,在薮原也有个狂妄的和尚说:“吃荞麦面的话,我可不会输给任何人。”

あるとき、この二人がそば屋で顔を合わせて、さっそくそばの大食い勝負をすることになったのです。

有一次,两个人在荞麦面店相遇,立刻决定要比比看谁更能吃荞麦面。

さすがに二人とも、ものすごい大食いで、なかなか勝負がつきません。

这两人名副其实,都很能吃,怎么也决不出胜负。

そしてそば屋のそばが全部なくなってしまい、勝負は引き分けになってしまいました。

而且,店里的荞麦面也都没有了,只能以平局收尾。

ところがそのとき、坊さん急に腹かかえて苦しみ出して、その日の晩に死んでしまいました。

可是不知道为什么,和尚突然抱着肚子痛苦不堪,那天晚上就死了。

それを聞いた権兵衛はびっくりして、「なんて申し訳ねえことを。おれのために、坊さんが一人死んでしまった」

权兵卫听了之后大吃一惊:“真的很对不起啊。因为我的原因,可是却死了一个和尚。”

権兵衛は泣く泣く坊さんの弔いをすませたものの、どうにも気持ちがおさまりません。

权兵卫虽然哭着给和尚做了法事,可是心情却怎么也无法平静。

そこで罪ほろぼしに、何か村のためにすることはないかと考えました。

于是为了赎罪,就想着能不能为村里做点什么事。

そして、こんなことを思いついたのです。「木曽(きそ)の山中は、田んぼが少なくて米がとれねえ。だから山中に道を開いて、伊那(いな)と行き来できるようにしよう」

于是就有了这样的一个想法:在木曾山中,田地少,收不到米。所以在山中开条道路,能来去伊那就好了。

こうして、権兵衛の道づくりが始まりました。

于是,权兵卫就开始开辟道路了。

権兵衛は毎日、山で木を倒して岩を堀り出すと、土をならしました。

权兵卫每天在山上砍树,挖岩石,平整土地。

それを何ヶ月も続けて、やっとのことで権兵衛は木曽から伊那に通じる道をつくったのです。

就这样持续了几个月之后,权兵卫终于开通了从木曾通往伊那的道路。

そして自分で牛を引きながら木曽の木を伊那へ運んだり、また伊那からは米を運んだりして村のためにつくしたのです。

而且,自己还牵着牛把木曾的木头运到伊那,再从伊那运米过来,为了这个村子可谓是尽心尽力啊。

このとき権兵衛が切り開いた道は『権兵衛街道』といい、またその途中にある峠は、『権兵衛峠』と呼ばれるようになりました。

就这样把权兵卫开辟的道路称为『权兵卫街道』,而把中途的山顶叫做『权兵卫顶』。

今でも、『権兵衛街道』と『権兵衛峠』は残っているのです。

就算现在,『权兵卫街道』和『权兵卫顶』都还存在。

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