生放送の音楽番組が象徴する「ライブの時代」

象征着“LIVE时代”的直播音乐节目

まずは、「紅白歌合戦」を筆頭に、年末の風物詩として定着している大型音楽番組について。実はここ数年、民放各局でもその放送が拡大している。その多くが長時間にわたる生放送の構成だ。

首先以“红白歌会”为首,作为年末的风物诗固定播出的大型音乐节目。实际上,这几年各家民营电视台也扩大了这类音乐节目的播放时长。其中大部分是长时间的直播。

これらの番組はすでに年末の恒例となって久しいが、一方、2010年代からは夏や秋の特番もスタートし、新たな定番となりつつある。

这些节目已经成为年末的惯例很久了,另一方面,2010年开始还加入了夏季与秋季特辑,成为了新的固定节目。

こちらの特番はさらに放送時間が長い。『音楽の日』(TBS系、6月27日)は7時間半、『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系、7月4日)は11時間、そして『MUSIC STATION ウルトラFES』(テレビ朝日系、9月23日)は10時間にわたる生放送となった。

其中特别节目播放时间更长。《音乐之日》(TBS,6月27日)为7个半小时、《THE MUSIC DAY》(日本TV,7月4日)为11个小时、《MUSIC STATION超级音乐节》(TV朝日,9月23日)为10个小时的直播。

これは一体、どんな状況を象徴しているのか。

这到底代表了怎样的现状呢?

一つは、CDのセールス低迷が叫ばれる今もなお、若い世代のポピュラー音楽への興味や関心そのものは減ってはいないということ。むしろ増えていると言ってもいい。そしてもう一つは、音楽の消費のされ方がCD・DVDなどの「パッケージ」から「体験」へと移り変わってきていることだ。

其一,在CD销量低迷的当下,年轻人对于流行音乐的兴趣和关心本身丝毫不减。不如说反而增加了。另外一点是音乐的消费方式由CD、DVD等“包装”转变为“体验”。

長らく落ち込みを続ける音楽ソフトの売り上げに対し、ここ10年、ライブ市場は急成長を果たしている。コンサートプロモーターズ協会の発表によると、2014年のライブ市場の年間売り上げ額は2749億円。直近10年で3倍以上に拡大し、今や音楽ソフト市場の規模を上回っている。

与长期持续低谷的音乐软件销量相对,这10年间LIVE市场快速成长。根据日本演唱会促进协会的数据,2014年LIVE市场的年销售额为2749亿日元。最近10年扩大了3倍以上,如今已超过了音乐软件市场的规模。

なかでも著しく拡大したのが音楽フェスだ。いまや夏の野外フェスだけでなく、春や秋や年末も含めて一年中さまざまなフェスが開催されるようになった。

其中扩大趋势最显著的是音乐节。如今,不仅是夏季户外音乐节,春季、秋季包括年末,一年到头都会举办各种音乐节。

フェスやライブの魅力が一回限りの体験であるのと同じように、大型音楽番組も、生放送であることを大きな売りにしている。スマートフォンとSNSが普及したことで、『紅白歌合戦』などの番組を友人やネットユーザーと時間を共有しながらテレビを視聴する習慣も定着しつつある。

为了与音乐节、LIVE同样具有只能体验一次的魅力,大型音乐节目也将直播作为卖点。由于智能手机及SNS的普及,在收看《红白歌会》等节目时人们渐渐养成了边和朋友或网友聊天边看电视的习惯。

そんな中、生放送の大型音楽番組は、いわば「テレビ上でのフェス」のようなものとして受け入れられているのではないだろうか。秋に放送された『ミュージックステーション』の特番が「ウルトラFES」と銘打っているのが象徴的だ。

这样一来,直播的大型音乐节目不就作为“电视上的音乐节”被人们所接受了吗?秋季播出的《MUSIC STATION》特别节目取名《ウルトラFES(超级音乐节)》就是一例。

こんな風に、テレビの音楽番組のあり方からも「ライブの時代」となっている今の音楽業界の様相を窺い知る ことができる。

从电视音乐节目也转变为“LIVE时代”这一现状,我们可以窥见当下音乐界的样子。