むかしむかし、大分の萩原(はぎわら)と言うところに、山弥之助氏定(さんやのすけうじさだ)という商人がいました。

很久很久以前,在一个叫做大分萩原的地方,有个叫山弥之助氏定的商人。

ある春の日の事、仲間と二人で商売に出た山弥は、帰り道に十六山(とうろくやま)のふもとで一休みをしていました。

有一年春天,和朋友一起出去做生意的山弥在回来的路上,在十六山的山脚下休息片刻。

疲れているのか、連れの男は気持ちよさそうにいびきをかいています。

不知道是不是因为太累了,同行的男子打着呼噜睡的很熟。

すると一匹のハチが飛んで来て、何と男の鼻の穴に潜り込みました。

这时,有一只蜜蜂飞过来,钻进了男子的鼻孔里。

やがてハチは鼻の穴から出て来ると、またどこかへ飛んで行ってしまいました。

不久之后,蜜蜂从鼻孔里飞出来,不知道又飞到哪里去了。

それを見ていた山弥に、しばらくして目覚めた男はこんな話しをしました。「なあ、おれは面白い夢を見たぞ。ハチが飛んで来て、『十六山に、黄金が埋まってるぞ』と、言うんだ。まあ、夢の話。わはははははは」男はそう言って笑い飛ばしましたが、実際にハチを見た山弥はその夢を信じ、男と別れるとさっそくあちらこちらと手当たり次第に掘り始めたのです。

过了一会儿,男子醒过来对看到这一幕的山弥说道「啊,我做了个有趣的梦。蜜蜂飞过来说『十六山里埋着黄金呢』。啊,这可真是无稽之谈啊。哇哈哈哈哈」虽然男子一笑而过了,可是实际上看到过这一幕的山弥却相信了,和男子分开后就立刻开始到处挖。

しかしいくら掘っても、黄金なんて出てきません。

可是不管怎么挖掘,都没有看到黄金。

でもあきらめる事なく何年も掘り続けた山弥は、ある日ついに黄金を掘り当てたのです。

可是,他并没有放弃,持续挖了几年后,有一天终于挖到了黄金。

「やった!黄金だ!ハチのお告げは本当だったんだ!」そしてそれを元手に商売を成功させて、やがて西国一と呼ばれるほどの長者になったのです。

「太好了!是黄金!蜜蜂的消息是正确的!」用那些黄金成功经商,终于成了称得上西国第一的富翁。

長者になった山弥は万屋町(よろずやちょう)に立派な屋敷を建てて、ぜいたくな暮らしを始めました。

变成了富翁的山弥在万屋町建了很气派的豪宅,过上了奢侈的生活。

そしてのぜいたくにあきた山弥は、屋敷の天井にガラスを張り詰めると、そこを水槽にして金魚を飼うことにしたのです。

厌倦了普普通通奢侈生活的山弥,在住宅的天花板上铺满玻璃,然后在那做个水槽养金鱼。

天井で金魚が泳ぐ光景はとても評判となり、やがては府内(ふない)の殿さまも山弥の屋敷を訪れて、のんびりと過ごすようになりました。

金鱼在天花板上游泳的事情很快就传开了,不久就连府内的老爷也来拜访山弥的住宅,在那过起了休闲的日子。

そんなある日の事、ガラス張りの天井の部屋で、殿さまと山弥の息子が寝ころびながら天井の金魚をながめていたのですが、天井の水槽に新しい金魚を取り寄せた事を自慢しようとした息子が、「殿、あそこの黒いのが、出目金でございます。そしてその隣りのが、りゅう金でございます」と、寝ころんだまま殿さまに向かって、足で金魚の説明したのです。

有一天,在铺着玻璃的天花板的房间里,老爷和山弥的儿子一边躺着一边看天花板上的金鱼,儿子想炫耀一下天花板水槽里的新金鱼,「老爷,那条黑色的是出目金,在那旁边的是琉球金鱼」就朝着横躺着的老爷,用脚点着金鱼说道。

すると殿さまは息子の態度に怒り出し、「無礼者!足で説明するとは、何事だ!」と、何と山弥一族に死罪を申しつけたのです。

老爷对儿子的态度火冒三丈「无礼的人!用脚来说明,像什么话!」就要判山弥一家为死罪。

それを聞いた山弥は、「私の屋敷からお城まで千両箱を並べますゆえ、どうぞ命だけはお助け下さい」と、必死にお願いしたのですが、殿さまは山弥の願いを聞き入れず、山弥一族は堀切峠(ほりきりとうげ)で首をはねられたのです。

听到这个消息的山弥拼命恳求道「从我的住宅到城排着万宝箱,都可以给你,请无论如何饶我们性命啊」可是,老爷完全不听山弥的祈求,把山弥一家在崛切峠斩首了。

山弥の屋敷があった大手町には、今でもその跡をしめす石の柱が立てられているということです。

在山弥曾经的住宅所在地的大手町,现在还留着遗迹石柱。

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